人生の節目、いわゆるライフイベントがあった時には、保険の見直しをする絶好のタイミング。しかし、保険はよくわからないし面倒…見直しすることに意味あるの?という方も結構多いです。
でも、保険はいざという時に役に立たなければ、何の意味もありません。その時の状況によって必要な保険の内容は異なります。
そこで今回は、損をしないための保険の見直し方法・ポイントを徹底解説していきます。
生命保険の見直しを考えた方がいい8つのタイミングと理由
基本的に生命保険を見直すタイミングは生活状況が変わった時です。
見直しを考えた方が良い時期について、具体的にひとつずつ確認していきましょう。
①結婚した時
自分ひとりで生活していれば、自分のための保険だけを考えれば良いですが、結婚すると何かあった時には配偶者に苦労をかけてしまうことになります。
そのため、結婚を機に保険の見直しをするのがベストです。
共働きの場合、それほど大きな保障は必要ありませんので、医療保険を中心に考えると間違いありません。
しかし、配偶者が専業主婦・主夫の場合には、大黒柱である働き手に万が一のことがあると、生活ができなくなってしまうので、ある程度の保障内容を網羅できる保険に加入しておくと安心です。
②出産した時
子供ができた時は、一番手厚い保障を準備するべきタイミングです。もしもの時に、配偶者と子どもの生活を守らなければなりません。生活費や教育費など、いざという時にいくら必要なのかをきちんと把握して、大きな保障を準備することが必要になります。
医療保障だけでなく死亡保障もしっかりと備えておきましょう。
③離婚した時
離婚した時には、子どもがいるのかどうかによって必要な保障が異なります。子どもがいる場合は、子どもを守れるのが自分ひとりになるので、子どもと自分を守るための保障が必要です。
逆に、子どもがいなければ、自分だけの保障を考えれば良いので、医療保障を中心に考え、保障額が大きければ減額するなどの見直しをするのがベストです。
④保険の契約更新時
保険の契約更新時は、その時点の生活状況によって見直しをする絶好の機会となります。貯蓄額や家族状況などによって、何が必要で何が不要なのかを考え直しましょう。
また、加入時の保険は古いタイプの可能性もあります。もしかすると古いタイプの保険は役に立たない場合もあるのです。最新の保険の情報も取り入れて、しっかりと検討するようにしましょう。
⑤収入が減少した時
収入が減少すると、保険料が大きな負担となる可能性があります。保険料の支払いができない状況が続くと失効してしまい、保険の効力がなくなり無意味なものとなってしまいます。
収入の範囲内で支払える保険料はいくらまでなのかを把握し、その範囲内で保険料の安い掛け捨てタイプのものに切り替えるなどの見直しをしていく必要があります。
⑥マイホームを購入した時
マイホーム購入で住宅ローンを組んだときには、団体信用生命保険に加入しなければなりません。団体信用生命保険では、契約者が万一の時、ローンの残債は金融機関へ支払われるのでローンが清算されます。
生命保険の保障額に住居費を含めている場合は、住居費は不要となるためその分減額などの見直しをした方が良いです。
⑦子供が社会人になった時
子供が社会人になった時には、これまで必要だった教育費や生活費などの保障が不要となります。今後の生活が変わり、夫婦2人に必要な保障を準備すれば良いということになります。
死亡保障は減額するなどの見直しをするとともに、老後の生活も視野に入れて個人年金保険などの加入も考えるようにしましょう。また、医療保障はしっかりと準備することも大切です。
⑧定年退職を迎えた時
定年退職を迎えると年金での生活となりますので、収入が大きく減ってしまうことが多いはずです。定年の時点で子供が独立していないのであれば、ある程度の保障が必要となりますが、独立しているのであれば、保障が大きすぎることはないか見直しをしなければなりません。
今さら聞けない生命保険証券のチェックポイントはここ!
受取人・被保険者の変更手続きは済んでいる?
保険の契約が成立すると被保険者の変更はできません。加入した時には、被保険者(保障の対象者)が間違っていないかをしっかりと保険証券で確認しましょう。
受取人はいつでも変更が可能です。
契約者・被保険者・受取人が誰になっているかによって、保険金を受け取った時にかかる税金が異なるので、いま一度税金のことも含め、受取人が最適な状態になっているか確認しましょう。
また、受取人に指定していた人が亡くなってしまった場合は、速やかに変更手続きを行いましょう。
保障期間はいつまで?短くても長くても保険料の無駄!
保障期間は、生活や家族の状況によって異なります。保障が必要な期間と加入している保険の保障期間があっているかしっかりと確認しておかなければ、ただ保険料を無駄にしてしまう可能性があります。
保障金額が少ないかも?保障金額の決め方はどう考える?
保障金額は、必要保障額を計算することで、今どれくらいの保障が必要なのかを確認できます。
必要保障額とは、遺族の生活費や教育費・住居費・葬儀費用などから、遺族年金や死亡退職金・貯金額・配偶者の収入などを差し引いて計算します。
必要保障額と比べて少なすぎると残された家族は生活に困ってしまいますし、多すぎる場合には、保険料が無駄になるでしょう。
FP(ファイナンシャルプランナー)などに相談をして、必要保障額を計算してもらい無駄を省くことをおすすめします。
みんなはどのくらい払っているの?年収別の保険料の平均金額
世間の人がどれくらい保険料を支払っているのか、気になるところですね。では、年収別の平均保険料がどれくらいなのか、みていきましょう。
年収300万円未満 | 平均1.27万円/月 |
年収300万円~500万円未満 | 平均1.48万円/月 |
年収500万円~700万円未満 | 平均1.73万円/月 |
年収700万円~1,000万円未満 | 平均1.99万円/月 |
年収1,000万円以上 | 平均2.52万円/月 |
※生命保険文化センター「生活保障に関する調査」平成28年度(死亡保険・学資保険・個人年金などを含む)
ちなみに、男性の保険料は1~2万円が最も多く、女性の保険料は1万円未満が多くなっています。
もしもの時に生命保険以外から受けられる保障
遺族基礎年金・遺族厚生年金とはどんな時にいつまでもらえるの?
遺族年金については、亡くなった方の職業によって、受け取れる額が異なります。
受取金額と期間は次のようになっています。
|
自営業者 国民年金 |
給与所得者 遺族基礎年金+遺族厚生年金 |
|
子供あり 18歳未満 |
子1人 |
年額 1,004,600円 |
年額 1,565,700円 |
子2人 |
年額 1,229,100円 |
年額 1,790,200円 |
|
子3人 |
年額 1,303,900円 |
年額 1,865,000円 |
|
子供なし 18歳以上 |
妻40歳未満まで |
なし |
年額 561,100円 |
妻40歳~60歳まで |
なし |
年額 1,146,200円 |
|
妻65歳以降 |
年額 780,100円 |
年額 1,341,200円 |
※生命保険文化センター参照
夫が死亡した場合の期間と金額です。妻が死亡した場合の期間と金額は異なります。
団信や学資保険をチェック!死亡時の保障も組み入れて
団体信用生命保険は、契約者が万一の時のローンを保障するなので、住居費分の死亡保障は不要となる場合がありますね。
また、学資保険には育英年金が付いているものもあるので、こちらも死亡保障金額に組み入れて、保障額を考えられるようにしましょう。
福利厚生から受け取れる死亡慶弔金や保障死亡退職金とは?
死亡慶弔金や死亡退職金は、会社の福利厚生として規定されている場合に、そこで働く従業員が死亡した場合に受け取れるものです。
受け取れる金額や期間などについては、会社によって異なりますので、総務などに確認をすると良いでしょう。
金額が分かるのであれば、死亡時の保障金額に組み入れて考えるようにしましょう。
必要な保障をしっかり確保!損をしない見直しテクニック
特約が多いと安心?本当に必要なものかもう一度考える
死亡保障に医療特約などが付いているものがありますが、実は特約が多いから安心というわけではありません。医療保険に加入しているのであれば、医療特約がついていても意味がありません。
このように特約や保障内容が2重になっていないかなど、加入前にきちんと確認しておけば、特約や保健料金を無駄にすることがありません。
余裕があれば保険料の前払いや一年払いで割引狙い
前納や年払いなどで支払うと、保険料が割引になるケースがほとんどです。お金に余裕があるのであれば、まとめて支払って保険料をお得にすることも検討しましょう。
無料のFP(ファイナンシャルプランナー)って?
FP(ファイナンシャルプランナー)を職業としている人に相談をする場合、基本的には相談料がかかります。しかし、無料でFPに相談する方法もあります。
一般的に、保険の営業職員や保険の無料相談窓口のスタッフはFPの資格を保有しています。窓口に相談すると、当然保険を勧められることもありますが、資格を持っていることには違いありません。
お得に保険の見直しや相談をしたいのであれば、保険の営業マンや窓口のスタッフを上手に活用するようにしましょう。
面倒でも複数の保険会社で見積もりをもらう
保険の見直しや加入をするときには、できるだけ多くの保険会社で見積もりを出してもらってください。
保険の内容や保険料は、保険会社によってさまざまな特色があるので、同じような保障内容でもA社とB社では保険料が異なる場合があります。多くの見積もりを確認して比較検討することで、保障内容もぴったりで金額も最安値の保険を選ぶことが可能です。
条件が合えば新たな保険に加入してもOK
現在保険に加入している人でも、保障内容が不足していたり、将来が不安だったりすることもあります。そういった場合には、現在加入している保険を見直すと、かえって保険料が高くなってしまう場合があるので、新たな保険に追加加入することも視野に入れて検討しましょう。
見直し途中でウッカリ無保険状態期間を絶対に作らない!
保険の見直しで、現在加入している保険を解約して、新しい保険に加入する場合は、必ず新しく加入する保険の契約が成立してから、元の保険の解約をしてください。
保険は、基本的に健康でなければ加入が難しいです。
新しく加入する保険の手続きをしても、健康上などの理由で、契約が成立しない場合もあります。先に現在加入している保険を解約してしまうと、もし新しい保険に加入できなかった場合に、無保険状態となってしまう可能性があります。
無保険の状態で万一のことがあっても、何も保障されません。
まとめ
生命保険は、一度契約したら終わりではありません。ライフステージによって、必要な保障は年々変わっていきます。また、医療の進化によって、保険の内容も新しくなっていきます。
その時に必要な保障をしっかりと持っていることが何よりも大切なので、保険は定期的に見直しと確認をしてくださいね。
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