出産準備は安定期が過ぎたころを目安にして
初めての出産、それには不安や疑問がつきまとうことでしょう。特に出産準備には「何が必要で何がいらないものなの?」と頭を悩まされる方も多いのではないでしょうか。
お子様がお生まれになることで、今までとは比べ物にならないくらいの出費がかかります。現在子供一人育て上げるには3,000万円かかるとまで言われており、育てることにそれだけの金額がかかるのですから、「出来れば出産準備に無駄なお金はかけたくない」と思う方は多いでしょう。
そこで今回ご紹介するのは、「出産準備に本当に必要なもの」です。通われている病院から用意した方が良い物品の説明はあるかもしれません。しかし経産婦の方に聞くと「それ用意しろって言われたけど使わなかったわ」なんてものも多いのです。
また物品だけでなく、法的な手続きも出産準備の中で大切なことです。例えば自治体の給付金などは知らなければ申請することもなく、「本来であれば貰えるお金が貰えなかった…」なんてことにもなりかねません。
生まれる前にしておきたい手続き、本当に必要な物品、もしかしたら起こるかもしれない不測の事態に備えた知識など、出産準備にかかる様々なことを詳しくご紹介していきますので、ぜひ最後までお付き合いください。
出産・入院に必要な物・費用は?~ママ編~
出産準備はいつから行う?
まず「出産準備はいつからするのか」考えたことはありますか?これは妊娠が発覚してすぐ行うという方もいらっしゃるかもしれません。もちろん早めに行動することで充分な用意ができますし、その間に知識を蓄えることも可能です。
しかし妊娠初期は、あまり考えたくないことではありますが流産の可能性が1番高い時期でもあります。もし妊娠が発覚してすぐ買い物などをした場合、もしかしたら不要になる可能性もあることを考えねばなりません。
おすすめは4ヶ月目に入られた頃から、安定期に入る5ヶ月目などに準備することです。これくらいになれば初期流産の可能性がグンと下がりますので、用意した物品等が無駄になってしまうことは少なくなるでしょう。
また5ヶ月目といってもまだ16週目頃ですので、臨月を迎える40週目までは充分な期間があります。この間に出産準備をすることは可能ですので、すぐ出産準備には入らず、少し赤ちゃんがお腹に落ち着いてくれるまで待つようにしましょう。
出産費用はいくら位用意する?
妊娠が発覚した時に最初に思い浮かぶのは、やはり出産費用や養育費用などのお金のことではないでしょうか。では出産費用にはいくらくらいかかるものなのでしょう。ここではどれくらいの金額を用意すればいいのかをご説明しましょう。
まず出産費用というと「入院する金額」と考える方も多いようですが、妊娠中の定期健診も忘れてはいけません。これも立派な出産費用の一部なのです。そして「妊娠や出産には健康保険が使えない」ということがポイントになってきます。
そのため1回の診察で、およそ3,000円から5,000円程度の診察代がかかります。検査内容が多いときなどは、1万円を超えることも珍しくありません。
そして国が推奨する検診回数をご存知ですか?その回数は15回から16回と言われています。1回の診察に5,000円かかったとしてそれが15回…診察代だけで75,000円もかかってしまっていますね。これはきちんと「検診代もかかる」と認識していなければ、後々お金に困ってしまう金額ではないでしょうか。
しかし自治体によっては、チケット配布などにより診察代を払わなくても良いシステムもあります。これは各自治体により大きく変わるものですので、母子手帳をもらった時に詳しく説明を聞くようにしましょう。
そして1番かかるであろう出産時の入院費についてです。こちらは分娩代ですね。おおよそ平均で40万円前後のお金がかかると言われています。しかし健康保険に加入していれば「出産一時金」という制度を受けることが可能です。
これにより健康保険から42万円(かかっている産婦人科が「産科医療補償制度」に加入していない場合は39万円)が支給されます。ここで注意したいのは「じゃあ入院代は用意しなくてもいいわね」なんて安易に考えないことです。
病院によっては一時金の支給前に1度立て替えによる支払いを求めることもありますし、42万円というのはあくまで平均から出された金額ですので、それ以上に分娩代がかかることも大いに考えられるのです。
分娩時に帝王切開をするかどうかでも変わりますし、入院日数でも変わります。また金額設定はそれぞれの病院独自で決められているので、「豪華な料理やきめ細やかなサービスはあったけど総額80万円かかった」なんて経験された方もいるのです。
分娩代にいくらかかるのか、出産一時金はいつ支払われるのかなどは、自分が通っている病院に必ず先に確認するようにしましょう。また聞いた金額よりも多めに用意できるのであれば、それに越したことはありませんね。
入院手続きに必要な物は?
では入院時の手続きに必要な物は何があるのでしょうか。これは病院により異なるものですが、多くの病院では下記の4つは必需品である場合がほとんどです。
1:母子健康手帳
2:健康保険証
3:診察券
4:印鑑
これ以外にも病院から渡された書類へのサインがある場合もありますが、上記の4つは必ず準備しておくようにしましょう。また入院する時期や期間などは病院やあなたの状態次第です。これも確認しておいて損はありませんよ。
入院中の生活に必要な物は?
では入院してからは何が必要になるでしょうか。これは一般的な普通の入院時に必要なものはほぼ必要と考えて良いでしょう。日用品や飲み物などがそうですね。他にも産婦人科だからこそ用意しておきたいものがあります。
・パジャマ
これは出産後赤ちゃんに授乳することを考え、前開きのものがおすすめです。
・スリッパ
「入院中だけだから」と考え安く平べったいスリッパはおすすめできません。できれば産後のダメージを受けた身体で歩くことを考え、厚みのある柔らかいものを用意しましょう。
・カメラ
お生まれになったお子様の写真はどれだけ撮っても満足するものではないですよね。気軽に撮れるのは携帯カメラです。しかし病院によっては携帯の使用が禁止されている場合もありますので、あらかじめデジカメなどを用意しておくといいかもしれません。
・耳栓
これは夜使用することになるものです。産婦人科では昼夜問わず分娩があり、一般病棟に比べて夜も騒々しい可能性があります。睡眠不足は大幅に体力を削る行為ですのでできれば避けたいところです。もし雑音などに敏感な方は用意しておくと良いでしょう。
・ブラジャー
これはワイヤーのないゆったりとしたものがおすすめです。出産後からお乳が張りますので、あまり締め付けの強いものですと痛みのあまりつけていられません。また授乳用に開閉できるタイプのものも販売されています。こちらもおすすめですよ。
陣痛・分娩中にあったら助かる物
出産のピークでもある分娩時にあったら助かるものです。例えば気持ちを和らげるアロマや自分の好きな音楽などを用意しておくのも良いかもしれません。他にはどんなものがあるでしょうか。
1:時計
陣痛の間隔を測るためです。腕時計ですと見る余裕がないかもしれません。入院部屋にひとつ置時計があるといいかもしれませんね。
2:ヘアゴム
これは髪の毛が長い方だけでなく、結べる長さがある方は結んでしまいましょう。口に入ったり汗で顔に張り付いたりと不快な思いをする可能性があります。
3:タオル
これは陣痛時に汗をかいた場合拭き取るためにも使えますが、力むときに握るという使い方もおすすめです。著者の友人は陣痛の痛みから手を強く握り締めたため、自分の爪が手のひらに刺さり、出産から1年たった今でも手のひらに爪の傷跡が残っています。
陣痛・分娩中は自分でも考えられないくらいの力を発揮するものです。立会い出産をした夫の指を折ってしまった…なんて話も聞きます。痛みを逃がすためのタオルやゴムボールなどがあると便利ですよ。
ママが退院時に準備するものは?
赤ちゃん用品の多くは退院時は使いません。季節に合わせた赤ちゃん用の洋服、ママであるあなたの洋服や靴くらいです。入院時に着ていた洋服でも構いませんが、お腹の膨らみがなくなる分、「シルエットがおかしくて恥ずかしかった」という経験をされた方も多いようです。
また持ち物ではありませんが、もし入院費などが必要なのであれば、退院時には用意しておきましょう。これも病院によっては後からでもいいという場合などもあるので確認が必要です。
出産後の生活に必要な物は?
では出産後のママに必要なものはなにがあるでしょうか。赤ちゃんのことばかり考えて自分の分は疎かになりがちです。忘れず用意するようにしましょう。
・コルセット
出産後は骨盤の広がりが収縮する時期でもあるため、骨盤や腰などに痛みを感じる方も多いようです。コルセットを愛用することになるかもしれませんので、病院で貰えるか、または販売してもらえるかどうか聞いておきた方がいいかもしれません。
・母乳パッド
授乳中以外でもお乳が漏れることがあるので必需品です。
・授乳用ブラジャー
先述したように、普通のものよりもこちらの方がグッと授乳が楽になりますよ。
・大きめのパジャマ
前開きであることはもちろん、産後すぐにお腹がぺったんこになるわけではないため、妊娠前のものでは小さい場合があります。ゆったりと着れるものにしましょう。
いかに楽でいられるか、楽に作業できるかを考えた用意をしましょう。これは手抜きなどでなく、出産は思いのほか身体に大きなダメージを与えます。また育児に追われることで心身共に弱ることもあります。できるだけストレスフリーになれるよう準備することをおすすめします。
病院で貰える物を予め確認しておく
ここまでいくつか必要なものを挙げましたが、病院でもらえるものも多く存在します。例えば産褥ショーツなどは貰える場合もありますし、おくるみをくれる病院もあるようです。病院から貰えるものは何があるのか確認しておきましょう。
【チェックリスト】8つの必要な手続き
会社で働くママに必要な手続きは?
ママのために用意すべき物品の紹介を終えた次は、公的なものや法的なことの手続きについてご紹介していきましょう。
まず働いていた場合です。これはみなさんご存知の「産休」という制度があります。「うちはそういうのないから」なんて言われたり、周りから嫌な目で見られるといった経験をされた方もいるようですが、これは労働基準法で認められた女性の権利です。臆することなく申請しましょう。
また「うちでは前例がないから自分で手続きしてくれ」なんてことを言われる場合もあるようです。そのような場合は下記のサイトが役に立つでしょう。ぜひ参考にしてみましょう。
赤ちゃんが生まれた後に必要な手続きは?
これはぜひとも覚えておきましょう。産後しなければならない手続きは全部で8個あります。
1:出産届
出産日を含め14日以内に、子供の名前と共に市役所に届け出る必要があります。
2:健康保険の加入
お子様も健康保険の扶養家族に加入させる必要があります。1ヶ月検診まで期間はありますが、なるべく早く行うようにしましょう。
3:乳幼児医療費助成
自治体によっては赤ちゃんにかかる医療費が返還される場合もあります。健康保険への加入と同時に申請するようにしましょう。
4:児童手当金
こちらは出産から15日以内に申請する必要があります。小学校入学までの期間手当金がもらえる制度ですが、こちらも自治体によって金額に差はあります。
5:出産育児一時金および出産育児付加金
出産育児一時金は出産までに申請する必要がありますが、出産育児付加金、これは生まれてから2年以内であれば申請できるものです。自治体によって金額は変わりますが、中にはこの制度がない自治体もあるようです。予め出産育児一時金を申請する時に併せて確認しておきましょう。
6:出産手当金(就業しているママのみ)
これは出産から56日以内に申請する必要があります。しかし条件として「産休中だけど給料が発生していない人」があります。もしこの条件に当てはまっているのであれば、給料の2/3が健康保険から支給されるという嬉しい制度ですので活用するようにしましょう。
7:育児休業給付金(就業しているママのみ)
2年以上(2年間で1カ月に11日以上働いた月が12カ月以上)勤務して、雇用保険に加入していたのであれば受けられる制度です。先ほどの「6:出産手当金(就業しているママのみ)」は健康保険からの支給でしたが、こちらは雇用保険から給料の1/2が支給されます。2ヶ月に1度申請し直す必要がありますが、ほとんどの場合は会社がしてくれます。もしして貰えないときは期限に注意するようにしましょう。
8:高額医療費
これは妊娠中の入院や出産などで健康保険が適用された場合にのみ使える制度です。またこれは妊娠だけでなく全ての病気でも使える制度でもありますね。1ヶ月の間に一定の金額以上がかかった場合は、申請することでお金が返ってきます。加入している保険組合によっても仕組みは変わるので、もし保険適用の医療費がかかったのであれば、自分が加入している保険組合に確認してみましょう。
以上の8つが、出産後必要な手続きの数々です。それぞれの制度に申し込む際に必要な書類や物品については、下記のサイトで詳しく説明されています。上記の中で自分に当てはまる項目がある方は、これを参考にしてみましょう。
未熟児や、出産後に赤ちゃんが病院で治療が必要な時の手続きは?
できれば起こって欲しくないことですが、赤ちゃんに問題があった場合、入院する必要がある場合があります。このような場合の手続きですが、出産された病院への入院であれば、特別な手続きを必要とされないことがほとんどです。
しかし病院のシステム上、赤ちゃんの分の入院書類は書かなければならないかもしれません。「名前もまだ決まってないのにどうしよう」となることもあるかもしれませんが、急いでつける必要がはありません。「○○(苗字)ベビー」と対応してくれることが多いようです。14日以内に決める必要はありますので、決まり次第病院に申請するようにしましょう。
早産や帝王切開等でママの入院費用が高額になった時の手続きは?
これは上記で説明した「8:高額医療費」に当てはまる項目でもあります。帝王切開や早産による手術などは、健康保険の対象となる項目があるのです。手術代や部屋代、薬や処置にかかったものなどは保険適用内になるので、後から高額医療費の申請をすることも可能になります。
しかし帝王切開で手術したからといって、「個室がいいわ」なんて贅沢をした場合の差額のベッド代や、食事代は適用されませんので注意が必要です。
手続きには証拠となる明細が必要になりますので、必ず保管しておくようにしましょう。また中には病院がこの手続きをしてくれる場合もあるようです。もし手術など保険適用があった場合は、市役所に行く前に病院に聞いてみるといいかもしれませんね。
自治体で祝い金がもらえるか確認する
これは全ての人に当てはまることではありませんが、1度市役所に赴いて確認することをおすすめします。自治体によっては妊娠しただけで給付金が出たり、出産祝いとしてお金が受け取れる場合があります。
しかし残念ながら自治体の方から「こんな制度ありますよ」とお知らせしてくれることはないのが実情です。もし市役所に行くことができないようなら、市町村のホームページや電話することでも聞くことができますよ。
医療費の控除で確定申告が出来るか?
出来ます。保険適用されていなくても、確定申告では申請することが可能なのです。例えば先述した保険が適用されない診察代や、病院までの交通費など、妊娠から出産までにかかった費用全てが対象になります。
ですのでかかった費用を証明できる明細やレシートなどは必ず保管しておくようにしましょう。申請の仕方などについては、国税庁のホームページで確認することができます。お金が返還される可能性のあることですので、ぜひチェックしておきましょう。
入院・退院に必要な物~赤ちゃん編~
病院で用意・貸出してくれる物を予め確認しておく
ここまではママのための情報でしたが、ここからは赤ちゃんのための情報です。大切な我が子のためのものですので、よく確認しておきましょう。
まずかかりつけの病院から受けられる物品に関することです。これは著者の話ではないのですが、おくるみや哺乳瓶、授乳ブラジャーや母乳パッドなど、前もって全て準備しておいたのに、病院から貰えたりレンタルすることができるものばかりで、「余計な買い物して散財してしまった…」と後悔した友人がおります。
最近では産婦人科でも様々なサービスを展開していることが多いので、予め確認しておくと良いでしょう。こうすることで、無駄な出費を抑えることができますよ。
赤ちゃんが退院時に必要な物は?
ここが1番肝心なところです。退院して我が家に来てから「あれ買ってない、これも必要だったんだ!」なんて慌てることがないよう、しっかりと確認するようにしましょう。
・授乳グッズ
お乳をあげるために必要なものたちです。粉ミルクや哺乳瓶、哺乳瓶を洗浄するものも必要ですね。他にも赤ちゃんの成長や吸う力に合わせて哺乳瓶用の乳首も変える必要があります。あとあると便利なものとして授乳クッションや授乳ケープなど、授乳が楽になるグッズも多く販売されています。
授乳中は腰を痛めたりしがちですのでクッションがあると楽ですし、外出時は他人の目から隠すためのケープなどがあると場所を問わず授乳することができます。1度どのような便利グッズがあるのか見てみてもいいかもしれませんよ。
・お風呂グッズ
赤ちゃん専用のバスグッズですが、ベビーバスやベビーシャンプー、身体を拭く柔らかい布などが必要ですが、忘れてはいけないのが湯温計です。夏場は38度、冬でも40度くらいと、大人よりも少々ぬるめにする必要があるのです。
最近ではお風呂を沸かす際温度設定ができるお宅も多くなったかと思います。湯船の温度をきちんと設定できるのであれば、ベビーバスなどなくても大丈夫ですよ。但し深さや広さがある分慎重にならねばならないので、多少気疲れしますし自分は肌寒さを感じるという経験者でもある著者からの一言を添えておきましょう…。
・被服関連
赤ちゃん用の肌着やツーウェイオールにプレオールなどの洋服、足を冷やさないための靴下に、爪で怪我をしないようにミトンなどがあると便利です。あとどれだけあっても構わないと感じたのはスタイでした。よだれかけですね。よだれがたれるのはもちろん、ミルクを吐いてしまったり口に入れてベトベトにしてしまったりと、1日の間に5枚以上使うこともありました。多めに余裕を持って用意しておくことをおすすめします。
・ベビーケア用品
オムツは大量に使います。思っているよりも使います。お安いものでもないですので、もし出産祝いをしてもらえるというのであれば、オムツを希望しても良いかもしれません。それと同じくお尻拭きもどれだけあっても構わないでしょう。赤ちゃん用だけでなくちょっと掃除に…なんて使い方もできるのであると便利でした。
あとは麺棒、爪きり、体温計なども赤ちゃん用のものを用意しておきましょう。小さな爪を切るのは緊張する作業ですが、赤ちゃんは自分の爪で頬を引っかいたり掻いたりと「そんなことして痛くないの!?」と思うようなことを平気でします。顔に小さな傷跡が残ってしまわぬよう注意しましょう。
・外出グッズ
ここまでは家の中での話でしたが、外出グッズも忘れてはいけません。オムツやお尻拭き、ミルクにスタイなど、大量の荷物を持ち歩くことになります。ボストンバッグなどの手で持つものよりは、容量の大きいリュックなどがあると、両手が空くので楽ですよ。
チャイルドシートが無いと車での退院はできない?
これは聞いたことがある方もいらっしゃるかもしれません。退院できないとまでは言いませんが、その可能性があるのは自家用車で退院する場合です。6歳までのお子様を車に乗せる場合は、チャイルドシートが義務化されたのはご存知ですか?
道路交通法により自家用車へのチャイルドシート装着は義務化されましたが、タクシーやバスなどには適用されません。ですので自家用車で退院する場合は、チャイルドシートが用意されていることが必要なのです。もし自家用車にチャイルドシートが装着されていない場合は、「幼児用補助装置使用義務違反」となり、点数が1点引かれることになります。
またアメリカでは、チャイルドシートを使わず母親が子供を抱っこしている状態をなんと呼ぶかご存知ですか?「赤ちゃん粉砕ポジション」と呼ばれているんですよ。これは自分がシートベルトをしていたとしても、事故に遭った場合は赤ちゃんをエアバッグ代わりにしてしまうことから付けられたものです。
「首が据わっていない赤ん坊を乗せて大丈夫なの?」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、最近では寝た状態でも使える機能があるものも多く、乳幼児でも安心して使えるのです。大切な我が子を守るためにも、必ずチャイルドシートは用意するようにしましょう。
生まれた季節によって退院時必要な物が変わる?
例えば夏生まれの赤ちゃんは、ぐるぐるに巻くおくるみや、分厚い靴下などは必要ありませんね。赤ちゃんは発汗量がとても多いので、汗のかきすぎは脱水症状を引き起こしかねません。逆に冬生まれの場合ですとまだ頭蓋骨が固定されていない頭部を寒さから守るための帽子や、指先をあたためる手袋などが必要です。
お風呂や授乳グッズなどは季節を問わず必要なものですが、生まれた季節によって洋服には違いがあります。赤ちゃんは体温調節がまだ上手に出来ませんので、季節に合わせた服装を揃えるようにしましょう。
買いすぎ注意!生まれてきた赤ちゃんに本当に必要な物は?
意外に使わない赤ちゃん用品は?
様々な赤ちゃん用グッズが溢れる今、「これはあったほうが良いんじゃないか」「先輩ママがこれは用意しておけって言ってた」など、思ってるりも多くのグッズを揃えてしまいがちです。でも「実はいらかった」なんてものも存在するようですよ。いくつかご紹介しましょう。
・大量の肌着
汚れるし育児に追われて洗濯が追いつかない場合もあるから…と大量に買ってしまうこともあるかもしれません。しかし実はとても乾きやすい材質でできていますし、スタイがあれば肌着はそう汚れませんよ。
・ベビーバス
上記でも言ったように湯船を使うことも可能ですので、すぐ使えなくなるベビーバスは不要だったという感想をお持ちの方も多いようです。
・赤ちゃん用ベッドや布団
夜泣きや授乳のことを考え、自分のベッドや布団に添い寝させることも多くなるでしょう。意外と場所も取りますし、絶対用意しなければならないということはありません。
・ベビーカーのレインカバー
「雨の日に赤ちゃんが濡れないように」と思って買っても、雨の日の外出を控えたり結局抱っこしてしまったりと、使わなかったという声も多く聞かれます。
・60cmサイズの服
新生児のときは思ったよりも外出しないし、すぐにサイズが入らなくなります。2、3着もあれが充分かもしれません。
生まれてからでも間に合う購入品は?
出産準備なのですから「生まれる前に用意しなくちゃ」と思われるかもしれませんが、生まれてからでも間に合うものがあります。
・ベビーカー
新生児をベビーカーに乗せることはほぼありません。1ヶ月検診後くらいに購入を検討するという遅さでも問題ありませんよ。
・抱っこ紐
実際生まれてから抱っこしてみて、初めて「特に痛くなる部分がどこか」がわかります。例えば背中が凝る方もいれば、腰の方も、中には下っ腹が筋肉痛になる方もいるのです。ですので生まれる前に用意してしまうと「これじゃない」感が出てしまうことも。抱っこ紐も生まれてから用意することをおすすめします。
・加湿器や除湿機
赤ちゃんを快適な空間で…と思われる気持ちもわかりますが、季節や家の環境でも条件は変わりますね。無理に最初に用意する必要はないでしょう。
消耗品の購入の買い過ぎに注意
オムツやお尻拭きなど「あればあるだけ使う」という消耗品ですが、オムツには要注意です。赤ちゃんは信じられないスピードで成長するため、オムツのサイズが合わなくなる場合があるのです。友人や家族などからもらう場合もあるでしょう。あまり大量の消耗品の買い過ぎには注意しましょう。
予め用意しておきたい赤ちゃんに絶対必要な物は?
例えばオムツ。こちらも紙や布、どちらを使うかは自由ですし、スタイじゃなくてハンカチを代用していたご家庭も知っています。何を使うか、何かで代用するかなどご家庭により様々ですので「これは絶対必要」というのは中々難しいのですが、それでも「赤ちゃん用石鹸」はおすすめしたいものです。
赤ちゃんに大人用の石鹸や洗剤を使うと、刺激が強過ぎて肌荒れなどの原因になります。哺乳瓶を洗うものや肌着を洗うものなども赤ちゃん用がありますが、身体も洗うものだけは直接肌に触れるものですので、赤ちゃん用を用意するようにしましょう。
先輩ママがオススメ!意外とあったら便利な物とは?
では「あれ?これ以外と買って良かったかも」と思われるものです。
・鼻水吸引機
赤ちゃんは自分で鼻をかむことはできません。鼻が詰まった時の対処法として、鼻吸引機というものが存在します。手動でも電動でも構いませんので、あると意外と重宝しますよ。
・赤ちゃん用体温計
大人のようにおとなしくしながら熱を測ることは困難です。耳ですぐ測れるものなど、赤ちゃん用の体温計はあると体調管理も楽になりますよ。
・防水シーツ
最近では肌触りの良い赤ちゃん用のものも存在します。オムツ交換時やお風呂の後など、意外とあると便利です。そんなに枚数はいりません。1枚だけでも充分でしょう。
赤ちゃんの生まれた季節によって購入品が多くなる?
これは冬の方が服や寝具などで多くかかりがちではありますが、夏もタオルや水分摂取量などが多くなりますので、「この季節が1番多い!」というものはありません。しかし季節によって準備品が異なるのは確かです。下記のサイトで予定日ごとで変わる出産準備リストを確認することができますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
出産準備で出来るだけ費用を抑える方法
子供がいる人からいらなくなった赤ちゃん用品を貰う
必要なものはわかったけど、それらを安く抑えるにはどうすれば良いのか、最後は費用を抑える方法についてご紹介したいと思います。
まず最初はお下がりを利用するという点です。友人や家族など、先に赤ちゃんが生まれたご家庭からは、様々なグッズを貰える場合があります。もちろんサイズや家の広さなどで使えないこともあるかもしれませんが、もし「これいらない?」なんて言ってもらえるのであれば、ぜひ検討してみましょう。
大型な赤ちゃん用品を購入する際は、親が買うものと被らないようにする
おじいちゃん、おばあちゃんからの贈り物も、前もって確認するようにしましょう。もしくはこちらから「出産祝いならこれがいい」と指定してしまうのも良いかもしれません。大きな赤ちゃん用品は金銭的ことはもちろん、場所問題でも頭を抱えがちです。被ったからといって捨てるわけにもいきませんので、あらかじめの意思疎通が大事ですよ。
大型な赤ちゃん用品は買わずにレンタルする
ベビーベッドやベビーカーなどはレンタルで借りることも可能です。大きくなってきたら確実に使わないものになりますし、大型な赤ちゃん用品はレンタルするほうが安くつく場合もあるのです。最近ではベビーバスやハイローチェアなど様々なものがレンタルすることができるんですよ。
下記のサイトではおすすめのベビーグッズレンタルショップをランキング形式で見ることができます。ぜひ参考にしてみましょう。
ベビー用品をレンタルするならここ!おすすめショップBEST5
すぐ着れなくなる子供服は古着で賢く購入
新しくて可愛いものを用意してあげたくなる気持ちもわかるのですが、赤ちゃんの洋服というものは次の年にはサイズが大幅に変わるので、ワンシーズンしか着れないものがほとんどです。またすぐに汚しがちでもあるので、毎シーズン新しい子供服を買うと結構な出費額になってしまいます。
かといって「来年も着れるように」なんてブカブカなものを着させるのも、あまり格好の良いものではありませんよね。そこで子供服などは古着屋さんで賢く購入するようにしましょう。古着といってもきれいなものがほとんどですし、おしゃれなものが安く売っていることが多いんですよ。数百円で買えるものもありますので、ぜひ覗いてみてくださいね。
貰った物や、あるもので代用し、必要になった物を必要な時に買う
先述したスタイをハンカチで代用していた家庭では、他にもおくるみと枕をバスタオルで代用したり、ベビーバスを衣装ケースで代用したりと、創意工夫で節約していました。他にも赤ちゃん用爪切りではなく、大人用の眉毛用はさみを使ったという経験談をお持ちの方もいらっしゃいます。
このように、意外と「赤ちゃん専用」でなくても代用できるものはたくさんあるのです。直接肌に触れる、直接口に入るようなものには気をつけなければなりませんが、それ以外でしたらさほど神経質にならなくても良いのかもしれません。
本当に「これは赤ちゃん専用のものがなきゃ駄目だ」と感じたものだけを購入していけば、子供にかる費用を大幅に節約していくことができるのではないでしょうか。
子どもにお金がかかるのはこれから!出来るだけ無駄な費用は抑えよう
ママの観点から見たものや、赤ちゃんの観点から見たものなど、それぞれの「本当に必要なもの」や「意外といらないもの」などをご紹介してきましたがいかがでしたか?出産準備は実際生まれてみなければわからないこともたくさんあります。例えばベビーカーを嫌って乗らない子もいますし、哺乳瓶の乳首部分もいくつか試してみなければどれが合うのかわかりませんね。
赤ちゃんは個人差もありますので、無駄遣いしたくなくてもしてしまった…そんな場合も大いに考えられます。しかしそれでも今回ご紹介した情報が知識としてあれば、いくらかの出費を抑えることはできるでしょう。
また他にも公的な手続きの数々は参考になりましたでしょうか。出産や妊娠については、国が制度として設けているもの以外にも、自治体ごとで定められているものもたくさんあります。こればかりはお住まいの地域により異なるものですので、必ず事前に確認するのを忘れないようにしましょう。
今やあらゆるものが「赤ちゃん用」と売られており、「可愛い我が子の為なら…」と散財してしまいがちです。これから数十年、子供を育てていくことにお金がかかることをきちんと把握し、計画的に出産準備をするように心掛けましょう。
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