2017/08/13

使う

52018views

これを読めばわかる!共働き世帯…子供はどっちの扶養にするお得!?

子どもの扶養は、父と母どっちに入れるのがお得?

毎年11月から翌3月までは年末調整や確定申告などで、税金に関する書類を提出する機会がでてくると思います。

度重なる増税・控除の廃止で特にお子さんのいる世帯では「通知された税額に驚愕……!」ということもあるのではないでしょうか。

今後の生活のためにも、税金は極力抑えたい項目ですよね。

 

そこで、お子さんのいる家庭でキーになるのが「扶養」です。

平成23年に16歳未満の扶養控除は廃止されてしまいましたが、住民税では、「扶養」をとることができます。

所得控除はありませんが、これによって住民税の非課税限度額が上がるのです。

 

あなたは「子どもの扶養は、収入が多い方に入れた方がいい」という話を聞いたことはありませんか?

実は、それは本当とは言い切れないのです。

 

ほとんどの場合、父親の扶養に入れても税額は変わりませんが、母親の収入によっては、母親の扶養に入れると、住民税の節税となる場合があるのです。

 

いくつかのモデルケースを基に解説していきます。

住民税が非課税になるのはどんな人?

扶養親族がいる人の住民税の非課税限度額は以下の通りです。

1.均等割・所得割ともに非課税の人

その年の所得が

35万円×(本人・扶養親族の合計人数)+21万円 以下の人

扶養親族が1人の場合

35万円×(2人)+21万円=91万円(年収156万円程度)

扶養親族が2人の場合

35万円×(3人)+21万円=126万円(年収205万円程度)

2.所得割のみ非課税の人

その年の所得が

35万円×(本人・扶養親族の合計人数)+32万円 以下の人

扶養親族が1人の場合

35万円×(2人)+32万円=102万円(年収170万円程度)

扶養親族が2人の場合

35万円×(3人)+32万円=137万円(年収222万円程度)

(東京都の場合)

【検証】モデルケースで納税額を比べてみた!

それでは、さっそくモデルケース別の納税額を比較してみましょう!

まず、基準となる所得は下記の通りに割り出されます。

 

給与等の収入金額

給与所得控除額
1,800,000円以下 給与所得収入×40%
650,000円に満たない場合は650,000円
1,800,000円超 3,600,000円以下 収入金額×30%+180,000円
3,600,000円超 6,600,000円以下 収入金額×20%+540,000円
6,600,000円超 10,000,000円以下 収入金額×10%+1,200,000円
10,000,000円超 15,000,000円以下 収入金額×10%+1,200,000円
1,500,000円超 2,450,000円(上限)

(例)年収500万円の人の所得

上記の表に当てはめて計算すると、

5,000,000-(5,000,000×20%+540,000)=3,460,000(円)

となります。

従って3,460,000円が給与所得額となります。

ここの給与所得額が非課税限度額よりも低いと非課税になります。

 

更にここから、各種控除を引いて税額を算出します。

 

【所得税(16歳以上の扶養者がいない場合)】

3,460,000-380,000(基礎控除)-700,000(社会保険料控除)=3,460,000

2,380,000×10%-97,500=140,500

所得税額 140,500円

 

【住民税(16歳以上の扶養者がいない場合)】

3,460,000-330,000(基礎控除)-700,000(社会保険料控除)=2,430,000

 

2,430,000×6%=145,800

145,800-1,500(調整控除)=144,300(区町村民税)

 

2,430,000×4%=97,200

97,200-1,000(調整控除)=96,200(都民税)

住民税額 245,500円(均等割合計5,000円含む)

 

この場合、合計納税金額は、386,000円になります。

※社会保険料控除は推定の額(平成27年現在)です

※生命保険控除などその他控除は計算に入れておりません

※特別復興所得税は計算に入れていません

(東京都の場合)

子どもが16歳未満の場合

モデルケース1
父・年収500万円/母・年収150万円/子ども1人

父親の扶養に入れた場合
  所得税額 住民税額 合計納税金額
父親 140,500 245,500 386,000
母親 13,000 33,500 46,500
世帯の合計納税金額 153,500 279,000 432,500

(円)

母親の扶養に入れた場合
  所得税額 住民税額 合計納税額
父親 140,500 245,500 386,000
母親 13,000 0 13,000
世帯の合計納税金額 153,500 245,500 399,000

(円)

※社会保険料は父親70万円、母親21万円で計算(いずれも推定金額)

 

この場合は、母親の扶養に入れた方が33,500円安くなる!

モデルケース2
父・年収500万円/母・年収300万円/子ども1人

父親の扶養に入れた場合
  所得税額 住民税額 合計納税額
父親 140,500 245,500 386,000
母親 55,000 118,500 173,500
世帯の合計納税金額 195,500 364,000 559,500

(円)

母親の扶養に入れた場合
  所得税額 住民税額 合計納税金額
父親 140,500 245,500 386,000
母親 55,000 118,500 173,500
世帯の合計納税金額 195,500 364,000 559,500

(円)

※社会保険料は父親70万円、母親44万円で計算(いずれも推定金額)

 

この場合は、父親・母親どちらの扶養に入れても変わらない

モデルケース3
父・年収500万円/母・年収200万円/子ども2人

父親の扶養に入れた場合
  所得税額 住民税額 合計納税金額
父親 140,500 245,500 386,000
母親 28,000 63,300 91,300
世帯の合計納税金額 168,500 308,800 477,300

(円)

母親の扶養に入れた場合
  所得税額 住民税額 合計納税金額
父親 140,500 245,500 386,000
母親 28,000 0 28,000
世帯の合計納税金額 168,500 245,500 414,000

(円)

※社会保険料は父親70万円、母親28万円で計算(いずれも推定金額)

子どもが16歳以上の場合

モデルケース1
父・年収500万円/母・年収150万円/子ども(16歳以上)1人

父親の扶養に入れた場合
  所得税額 住民税額 合計納税金額
父親 102,500 210,000 312,500
母親 13,000 33,500 46,500
世帯の合計納税金額 115,500 243,500 359,000

(円)

母親の扶養に入れた場合
  所得税額 住民税額 合計納税金額
父親 140,500 245,500 386,000
母親 0 0 0
世帯の合計納税金額 140,500 245,500 386,000

(円)

※社会保険料は父親70万円、母親21万円で計算(いずれも推定金額)

 

この場合は、父親の扶養に入れた方が27,000円安くなる!

モデルケース2
父・年収500万円/母・年収150万円/子ども2人

父親の扶養に入れた場合
  所得税額 住民税額 合計納税金額
父親 81,000 174,500 255,500
母親 13,000 33,500 46,500
世帯の合計納税金額 94,000 208,000 302,000

(円)

母親の扶養に入れた場合
  所得税額 住民税額 合計納税金額
父親 140,500 245,500 386,000
母親 0 0 0
世帯の合計納税金額 140,500 245,500 386,000

(円)

父親と母親が1人ずつ扶養に入れた場合
  所得税額 住民税額 合計納税金額
父親 102,500 210,000 312,500
母親 0 0 0
世帯の合計納税金額 102,500 210,000 312,500

(円)

※社会保険料は父親70万円、母親21万円で計算(いずれも推定金額)

 

この場合は、2人とも父親の扶養に入れた方が安くなる!

モデルケース3
父・年収500万円/母・年収200万円/子ども2人

父親の扶養に入れた場合
  所得税額 住民税額 合計納税金額
父親 81,000 174,500 255,500
母親 28,000 58,300 86,300
世帯の合計納税金額 109,000 232,800 341,800

(円)

母親の扶養に入れた場合
  所得税額 住民税額 合計納税金額
父親 140,500 245,500 386,000
母親 0 0 0
世帯の合計納税金額 140,500 245,500 386,000

(円)

父親と母親が1人ずつ扶養に入れた場合
  所得税額 住民税額 合計納税金額
父親 102,500 210,000 312,500
母親 9,000 28,000 37,000
世帯の合計納税金額 111,500 238,000 349,500

(円)

※社会保険料は父親70万円、母親28万円で計算(いずれも推定金額)

 

この場合は、2人とも父親の扶養に入れた方が安くなる!

母親の扶養に入れたほうがお得になるのはこの世帯!

まとめると以下の表の通りに扶養に入れると、税金の節約になります。

子ども1人の場合

  母親所得102万円(年収170万程度)以下 母親所得102万円(年収170万円程度)以上
子ども16歳未満 母親

どちらでもOK

(変わらない)

子ども16歳以上 父親 所得が多い方

子ども2人の場合

  母親所得137万円(年収222万円程度)未満 母親所得137万円(年収222万円程度)以上
子ども16歳未満 母親

どちらでもOK

(変わらない)

子ども16歳以上 父親 所得が多い方

キーは「住民税の非課税限度額」と「16歳未満の子ども」

平成23年の税制改正により16歳未満の子どもの扶養控除が廃止になりました。

以前であれば、子どもの扶養は「とりあえず所得の高い方に入れておく」という認識でしたが、今は場合によっては所得の低い方に入れた方が節税になります。

 

まず、母親の所得が「住民税の非課税限度額」以下だと、住民税が全額、もしくは所得割のみが非課税となります。

父親の扶養に入れた場合、ほとんどは税額が変わることはないと思われますが、母親の扶養に入れるだけで、1人分の住民税が浮くシステムなのです。

これはありがたいですね!

 

しかし、注意していただきたいのは、16歳以上のお子さんがいる家庭です。

この場合、所得税・住民税ともに「扶養控除」をとることができます。

従って、母親の所得が「住民税の非課税限度額」以下であっても、父親の扶養に入れた方が節税になります。

 

母親の収入が「住民税の非課税限度額」以上で、なおかつお子さんが16歳未満の場合はどちらの扶養にいれても税額は変わりません。

16歳以上のお子さんがいる場合は、所得が高い方に入れましょう。

 

書き方1つで節税になる住民税の扶養システム。

今年はこの記事を参考に見直してみてはいかがでしょうか。

 

(モデル計算は全て東京都のデータを基に算出しています。お住まいの自治体によって非課税限度額や均等割は変わりますので、役所のホームページなどでご確認ください。)

この記事が気に入ったらいいね!しよう

マネストの最新エントリーが見られます。

Twitterでマネストをフォローしよう!

「使う」ランキング

人気記事総合ランキング

Tweet by @ManeSto_com