• 節税する上で知っておきたい!法人保険の損金の仕組みとタイプについて解説

2017/11/05

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節税する上で知っておきたい!法人保険の損金の仕組みとタイプについて解説

損金って何?仕組みや損金にできる法人保険を紹介!

節税する上で知っておきたい!法人保険の損金の仕組みとタイプについて解説

法人税の仕組みとは?

法人税とは、会社の所得に対して課税されるものですが、その際に重要視せねばならないのが「損金」です。今回は法人保険と損金の関係について、詳しくご紹介していきましょう。

 

法人税の益金と損金の関係とは?

節税する上で知っておきたい!法人保険の損金の仕組みとタイプについて解説

利益と所得の違いとは?

利益と所得は、「会計上の言葉」なのか、「税務上の言葉」なのかで、少し意味合いが変わります。

 

【利益】

会計上の専門用語になります。

収益から費用を差し引いた残りの金額のことを指します。

 

【所得】

税務上の専門用語になります。

益金から損金を差し引いた残りの金額のことを指します。

 

益金って何?

益金というのは税務上の専門用語です。

会社に何かしらの収入があれば、それは全て「益金」として考えられることになります。

 

損金って何?

損金というのは税務上の専門用語です。

経営のために必要なお金、つまり「経費」のことだと考えて良いでしょう。

 

ここまで出てきた言葉をまとめると、以下のような図になります。

 

節税する上で知っておきたい!法人保険の損金の仕組みとタイプについて解説

参照元:谷口孔陛税理士事務所

 

法人保険の損金を算入するタイミングについて

法人保険で損金に計上できるタイミングは、第一回目の入金をした時点からです。

 

節税する上で知っておきたい!法人保険の損金の仕組みとタイプについて解説

参照元:ファミリーコンサルティング株式会社

 

覚えておいて欲しいのが、損金に計上できるようになるのは「契約をした時ではない」ということです。

実際に入金してからでなければ、損金算入はできません

 

法人保険でいくら損金に算入する事ができるのか?

「法人保険の掛金は損金に計上できる」、これについては多くの方がご存知でしょう。

しかし「必ずしも全額計上できるわけではない」というのはご存知ですか?

 

法人保険は、あらかじめ「損金計上できる割合が決まっている」保険なのです。

大きく分けて4つのタイプが存在します。

 

  • ・全額損金タイプ

  • ・1/2損金タイプ

  • ・1/3損金タイプ

  • ・資産計上タイプ

 

もし法人保険に加入する目的が「節税のため」ならば、必ずこの損金にできる割合を確認しておきましょう。

 

損金にできる法人保険って何?

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全額損金計上できる保険にはどんなものがある?

全額損金計上できる保険には、下記のようなものが挙げられます。

 

【定期保険】

契約期間内の死亡した場合に保険金が支払われる保険です。

解約返戻金があるものとないものがありますので、あらかじめ確認しておきましょう。

 

【医療保険】

入院や通院が必要になった場合に保険金が支払われる保険です。

社員の福利厚生として利用する会社も多い保険です。

 

【(解約返戻金がない)がん保険】

がんになった場合に支払われる保険です。

ただし解約返戻金がないがん保険でなければ、全額損金にすることはできません。

 

一部損金計上できる保険にはどんなものがある?

一部しか損金計上できない保険は下記のようなものです。

 

【養老保険】

死亡保険と満期保険金がもらえる保険です。

社員が死亡したならば遺族を受取人に、無事満期を迎えたのであれば会社を受取人にすることで、掛金の半額を損金計上することができます。

 

【長期平準定期保険】

下記の2つの条件を満たした場合、「保険期間前半の6割程度の保険料」の半額分を損金計上できます。

 

  • ・保険期間満了のときに被保険者の年齢が70歳を超えていること

  • ・保険に加入したときの被保険者の年齢に、保険期間の2倍の数を加えた数が105を超えていること

 

【逓増定期保険】

逓増保険の場合は、加入年齢や加入期間などで損金に計上できる割合が異なります。

詳しくは加入の際に保険会社に確認するようにしましょう。

 

【(解約返戻金がある)がん保険】

解約返戻金があるがん保険は、養老保険同様、半額分を損金に計上することができます。

 

全額損金と一部損金どちらを選ぶといいのか?

もし短期間で節税対策を行いたいのであれば全額損金タイプがおすすめですし、保障内容を重視するのであれば一部損金タイプでも構いません。

損金計上できる割合は、会社の経営状況によって考慮すると良いでしょう。

 

法人保険の商品によって損金にできる割合が違う?

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法人保険を検討する上で知っておきたい事は?

繰り返しになりますが、法人保険は商品によって損金計上できる割合が異なります

保障内容もさることながら、この点も必ず覚えておきましょう。

 

節税する上で知っておきたい!法人保険の損金の仕組みとタイプについて解説

参照元:ファミリーコンサルティング株式会社

 

「全額損金」と「1/2損金」と「1/3 損金」を比較してみよう!

「掛金を損金計上できるのであれば全額できた方が良い」とお思いになるかもしれません。

しかし気を付けなければならないのは、「全額損金計上できる商品は返戻率が低い」ということです。

 

「全額損金」「1/2損金」「1/3 損金」この3つで、例を出して見てみましょう。

 

【全額損金の場合】

節税する上で知っておきたい!法人保険の損金の仕組みとタイプについて解説

参照元:ファミリーコンサルティング株式会社

 

この例では、1番高くなる時でも80%を超えることはありませんね。

 

【1/2損金の場合】

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参照元:ファミリーコンサルティング株式会社

 

こちらでは、9年目にほぼ全額が戻ってくることがわかります。

 

【1/3損金の場合】

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参照元:ファミリーコンサルティング株式会社

 

1/3損金になると、払い込んだ保険料よりも高額の解約返戻金が貰えることもあるのです。

 

このように、「どれだけ損金計上できるか」も大事なのですが、「返戻率」も決して軽視してはならない数字だというのがおわかり頂けるのではないでしょうか。

 

全額損金定期保険ってどんなもの?

保険料を支払っている時、節税効果が最も高い保険です。

しかし返戻率が低いことが多く、1番高くなる時期が10年目頃になります。

 

逓増定期保険「1/2損金タイプ」ってどんなもの?

5年から10年という、比較的短い期間で資金を貯めるのに向いている保険です。

退職金代わりとしてというよりも、事業継承対策としてよく使われます。

 

逓増定期保険「1/3損金タイプ」ってどんなもの?

こちらも短い期間で資金を貯めることができます。

しかし1/2損金タイプに比べ返戻率が高くなるため、どちらかというと退職金代わりとして活用されることが多いようです。

 

逓増定期保険の損金の3つのタイプを最大限に活用するには?

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逓増定期保険には3つのタイプがあって損金算入されなかった部分は資産計上される!

逓増定期保険には、損金算入できる割合別に3タイプあります。

 

  • ・全額損金タイプ

  • ・1/2損金タイプ

  • ・1/3損金タイプ

 

そしてこの「損金計上できなかった部分」は、資産計上されることになります。

 

節税する上で知っておきたい!法人保険の損金の仕組みとタイプについて解説

参照元:ファミリーコンサルティング株式会社

 

また解約返戻金を受け取ると、そこから「それまで資産計上してきた部分」を差し引いた部分が「雑収入」とみなされることになります。

 

次項からは、この3つのタイプ別で、その特徴と活用ポイントを比較していきましょう。

比較する項目は下記の4つです。

 

  1. 返戻率

  2. 加入年齢

  3. 返戻率のピークが来る時期

  4. 解約返戻率90%以上の期間

 

全額損金タイプの特徴と活用のポイントについて

  1. 返戻率:△

  2. 加入年齢:狭い

  3. 返戻率のピークが来る時期:早い

  4. 解約返戻率90%以上の期間:短い

 

加入年齢が35歳以下で、なおかつ4~5年後に明確な使い道がある場合に向いています。

 

1/2損金タイプの特徴と活用のポイントについて

  1. 解約返戻金のピーク時の返戻率:○(90~100%)

  2. 加入年齢:幅広い

  3. 解約返戻金のピークが来る時期:早い(5~10年目)

  4. 解約返戻率90%以上の期間:長短あり

 

年齢を問わず、5~10年後の資金準備として活用するのに向いている保険です。

 

1/3損金タイプの特徴と活用のポイントについて

  1. 解約返戻金のピーク時の返戻率:◎(95~110%)

  2. 加入年齢:幅広い

  3. 解約返戻金のピークがくる時期:遅め(20年前後)

  4. 返戻率90%以上の期間:非常に長い

 

運用、資金繰り、退職金準備などの資金準備に向いている保険です。

 

全額損金定期保険のメリットとデメリットや活用方法について

節税する上で知っておきたい!法人保険の損金の仕組みとタイプについて解説

全額損金定期保険のメリットとは?

全額損金定期保険のメリットは4つです。

 

  1. 保険料が全額損金計上できるため節税効果が高い

  2. 解約返戻金の返戻率ピークが長めである

  3. 赤字になりそうな年度に一部解約すれば黒字を計上できる

  4. 保障内容が充実している商品が多い

 

全額損金定期保険のデメリットとは?

全額損金定期保険のデメリットは3つです。

 

  1. 保険金が割高であることが多い

  2. 解約返戻金の返戻率が低めである

  3. 解約返戻金の使い道を決めておかないと損をするリスクが大きい

 

全額損金定期保険の活用方法について

全額損金定期保険を上手に活用したいのであれば、下記の3つをしっかりと考慮しましょう。

 

  1. 十分な資金力があり、多くの年度で保険料を上回る額の営業利益が上げられていること

  2. 解約のタイミングと解約返戻金の使い道を明確にしておくこと

  3. 貯蓄機能重視ならば若い経営者・役員を被保険者にすること

 

解約返戻金がない全額損金の生命保険は低いコストで会社を守れる

  • ・解約返戻金がない

  • ・掛金が全額損金計上できる

  • ・保障内容が充実している

 

上記3点を満たしている保険であれば低コストで経営の安定を図ることが可能です。

この条件に当てはまる保険として、下記の2つがおすすめですよ。

 

  1. 解約返戻金のない定期保険

  2. 収入保障保険

 

全額損金定期保険の医療保険とがん保険での意外にメリットの多い活用法について

【定期医療保険・がん保険】

これらの保険であれば、社員の福利厚生としても活用できます。

 

【終身医療保険・がん保険】

こちらは退職後にも一生涯の医療・がんの保障が受けられます。

 

逓増定期保険を検討する時に知っておきたい6つのメリットと注意点について

節税する上で知っておきたい!法人保険の損金の仕組みとタイプについて解説

経営者の死亡保障として活用できる

経営者が死亡した場合、経営に大きな影響を与えます。

しかし逓増定期保険ではそれらに関わる資金繰りを保障してくれるので、早期に経営の安定が図れます

 

節税対策として活用できる

損金計上できる割合にもよりますが、法人保険は法人税に対する節税効果が高いものです。

 

短期間で退職金を貯めるために活用できる

解約返戻金がある商品であれば、法人保険は会社の資金形成としても利用することができます。

 

節税しつつ法人から個人へと資産移動するために活用できる

通常であれば法人から個人への資産移動はできません

しかし法人保険であれば、名義変更することで資産移動することが可能です。

 

事業継承対策として活用できる

解約返戻金を相続税に充てるという方法です。

この方法であれば、事業継承もスムーズに行うことができます。

 

緊急予備資金を簿外資産として貯める事ができる

解約返戻金として受け取ったお金は、簿外資産として扱われます。

そのため緊急時の予備準備金として貯めることも可能です。

 

逓増定期保険の注意点について

逓増定期保険の特徴として、解約返戻率が契約後の早い段階で高率になるという点が挙げられます。

そのため長期間に渡って資金形成をしたいのであれば、あまり向いてはいません。

逓増定期保険を契約する際は、必ず返戻率を確認しておくことを忘れないようにしましょう。

 

全額損金に出来るおすすめの保険会社とは?

節税する上で知っておきたい!法人保険の損金の仕組みとタイプについて解説

「保険料を全額損金にしたいけれど、どこの保険会社がいいのかわからない」

そんな時は下記の記事を参考にしてみましょう。

保険の種類別で保険会社を比較検討することができますよ。

 

法人保険を種類別で比較ランキング!選び方や見ておきたいポイントも解説!

 

資金に余裕が有るか無いかで自分の会社に合った保険のタイプを選択しよう!

節税する上で知っておきたい!法人保険の損金の仕組みとタイプについて解説

法人保険は、自社の資金力に応じた保険を選ばねばなりません。

今回ご紹介した情報を参考にし、自社にぴったりの商品を選ぶようにしましょう。

 

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