2017/02/24

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株初心者の必読本「本当にわかる株式相場」の要約 (土屋敦子)

 

最低限必要な内容が網羅された株の教科書の決定版

本当にわかる株式相場

アナリスト時代から高い評価を得て、メリルリンチ日本証券やスパークス•アセット•マネジメントなどといった、名だたる証券会社やヘッジファンドの様々な立場から投資、運用の経験があり、現在は独立して投資助言会社を経営されている土屋敦子さん。

 

日本人が感じているヘッジファンドなどへの敷居を下げ、日本人の家庭のお金の回りがよくなるように、という思いから外資系金融機関からのオファーを断り、アトム•キャピタル•マネジメント株式会社を設立しました。

 

そんな彼女が書いた著書、「本当にわかる株式相場」

 

必要なことがわかりやすく書いており、株式投資を全く知らない初心者から、過去に一年以上取引の経験がある中級者までオススメできる一冊です。

 

0.著者がこの本で伝えたい3行メッセージ

   

   •株式投資をするなら、最低限の知識をつけてからにしよう

 

   •株価は理由があって動く

 

   •自分の投資スタイルを確立しよう

 

1.動機

証券会社やヘッジファンドなどで取引をしている、
いわば「プロ」の人たちは一体どのようなことを考えながら

株式を売買しているのか、常日頃気になっておりました。

 

証券会社の株式調査部、ヘッジファンドでの運用部、そして独立という
彼女の経験だからこそ知り得た知識などがあるのではと期待しました。

 

また、これまで投資にあまり縁のなかった日本人を投資の世界に触れさせ、日本人に投資による実りを授けたいという思いの強い彼女が書いたこの本。

親切で丁寧でなおかつ実践的な内容があるだろうと考え、
この本を手に取りました。

2−1要約①:前書き、初めに

 

まったく知識のない状態で株式投資を始めて、
大金を失ってしまう個人投資家が多い。

 

そんな人々を減らすべく、株式市場について最低限の知識を授けたい。

2ー2要約②:本文

プロローグ 私が株を買う時に考えていること

 

   株を買う時には、
まず株価が上がる理由を明確にする必要があります。

 

•今の株価は安いのか

•本当ならいくらの株価が妥当なのか

•どのようなきっかけで株価は妥当な価格に動くのか

 

といった事を考えましょう。


 

そこで、必要とされる5つの視点を紹介します。

 

•投資の時間軸を考える

      

様々な期間でリターンを得られるように意識すると、
効率の良い投資ができる。

 

•市場のコンセンサスを理解する

 

「市場のコンセンサス(合意)」とは、
その時期のその会社のアナリスト予想や現在の株価から推定される、
企業の業績の上振れや下振れなどの見通しの事です。

 

20%の業績上振れを見通し、その会社の株を買っても、
市場のコンセンサスが30%程度の成長を見込むものであったとしたら、
20% 上振れの決算日には、株価は落ち込むでしょう。

 

•株価のドライバーを把握せよ

 

投資する株がどのような経済指標などと連動するかについて、把握して起きましょう。
たとえば小売株は月次売り上げに連動、鉄鋼株なら鉄鋼価格に連動して推移します。

 

•カタリストを見出す

 

「カタリスト」とは、株価が動くきっかけのこと。

割安な株も、きっかけがないと株価はずっと変わらない


 

•投資は連想ゲーム

 

デイトレーダーを中心に、
最近は国策や新技術などの社会の流れに沿って生まれる、
「テーマ株」がいきなり上昇することが多々あります。

 

16年の夏の「ポケモンGO」の時の「マクドナルド」など、
ホットなテーマがある時には関連する銘柄にも
注意してみると良いかもしれません。

   

第一章    株式市場とはどういうところか

   

•株式市場は長期金融市場    

 

   「株式」は、長い期間企業にお金を貸し付け、
企業の「自己資本」に組み入れられるという金融商品。
そのため、自己資本の成長が株価の成長につながる。

 

•株式市場の役割

 

株式市場には、株式を作り出し資金を企業に融通する発行市場と
購入された株式を現金化させるための流通市場とがある。

 

•株式市場の上場基準

 

上場できる企業は日本の企業のうち、約0.09%ほど。

東証一部では2,200人の株主がいることや、
直近2年間の経常利益の合計が5億円であることが条件となるなど、
かなり厳しい審査基準があります。

第二章    株価が決まるしくみ

   

•注文の仕方

   

価格を指定せずに迅速な取引を求める「成行注文」と、
取引できない可能性を引き受け、
価格を指定した注文をする「指値注文」とがあり、
それぞれ状況に応じて使い分ける必要がある。

 

•信用取引

 

お金を借りて株を買う「信用買い」と、
株を借りてお金に替える「信用売り」とがあります。

 

借りた株やお金には6ヶ月という期日があり、
そのために現在の「信用買い」は将来の「売り」につながり、
現在の「信用売り」は将来の「買い」につながります。

 

第三章    「企業価値としての株価」が動くしくみ

   

•株価を動かす要因

   

株価を動かす要因としては、売りと買いの需給のバランス
収益と資本から算出される企業価値とがあります。
そして需給バランスや企業価値は、
景気や為替などの外部的な要因によっても影響を受けます。

 

•利益と株価

 

利益には売上利益や営業利益など様々な種類がありますが、
基本的に株価は株主の持分となる現在、
そして将来の純利益と連動します。

 

•資本と株価

 

資本が盤石な会社(借金が少ない、現金が多いなど)などは、
業績の不振にもしばらく耐えることができますが、
その分株主資本の効率性は悪くなります。
 

PL(損益計算書)、BS(貸借対照表)、CF(キャッシュフロー)をよく読み込み、経営の対局をつかみましょう。

 

•PER(Price Earning Ratio)とPBR(Price Book Ratio)などの指標と株価

 

PERとは、株価を一株あたり利益で除した数字、
PBRとは、株価を一株あたり純資産で除した数字のことです。
どちらの指標も低ければ割安、高ければ割高といったものですが、
業種や将来性などによって大きく割安割高の基準は変わるので、
様々な指標を勉強して比較することが必要です。

 

第四章    「経済ファクターとしての株価」が動くしくみ

 

•景気と株価

 

景気が良くなると、様々な企業の業績が良くなり、株価は上昇します。

また、それ以外にも人々が楽観的になるなどの理由で、
株式などのリスク資産への流入が起こります。

こういった理由で、景気と株価は基本的に連動します。

 

•為替と株価

 

基本的に円安は輸出に有利、円高は輸入に有利です。

自動車製造など輸出産業の強い日本の日経平均株価は、
基本的に円安になると株価は上がり、
円高になると株価が下がる傾向にあります。
 

第五章    「相場としての株価」が動くしくみ

 

•期待と株価

 

株価は将来の利益への期待も織り込んでつけられますが、
しばしばその将来への期待が行き過ぎたものになってしまうことがあります。

それが「バブル」と呼ばれるもので、
実態のない膨らんだ期待は、剥げた時にどこまでもしぼんでしまいます。

 

•テーマ株

 

最近では、バブルとまでもいきませんが、
国策の制定や新しい技術などから、「テーマ」というものが生まれ、
期待されるテーマに関連する企業の株価が買われやすい傾向にあります。(例:自動運転、フィンテックなど)

第六章    株価を動かしている人たちの内幕   

生命保険や年金の運用者など、
機関投資家は主に時価総額の大きい東証一部で売買しており、
それ以外の市場では案外に影は薄いようです。

実際に東証2部、東証マザーズ、東証JASDAQでは、
売買高の70%以上を個人投資家が占めております。
 

第七章    自分の投資スタイルを確立しよう

「買う」のか「売る」のか。また、「短期」なのか「長期」なのか。
 

企業価値の算出はどういう手法で行い、
算出された企業価値は、どういうものとして扱うのか。

このように、株に投資する時には考えなくてはならないことが実にたくさんあります。

そこから自分の性格などを考えて、
自分に一番あっている方法を確立していくことが重要になります。


 

3.著者紹介

慶応義塾大学法学部卒業。

クラインオート・ベンソン証券、

ガートモア・アセット・マネジメント、スパークス・アセット・マネジメントでアナリストを務めた後、2004年にシタデル・インベストメント・グループ・アジアに移籍。

 

ポートフォリオ・マネージャーとして日本株イベント・ドリブン戦略ファンドを担当、数千億円を運用する。

 

その後、メリルリンチ日本証券およびメリルリンチ・アジア・パシフィック
のマネージング・ディレクター、日本株投資責任者を経て、
2008年にアトム・キャピタル・マネジメント株式会社を設立。

 

『AsianInvestor』誌の2009年インベストメント・パフォーマンス・アウォードのヘッジファンド部門で「ベスト・オルタナティブ・マネージャー賞(日本)」を受賞。

4.説明文

☆株式投資の「本当のやり方」を知らない人が多い

ネットトレードが一般的になり、チャートやニュース(材料)を見て「株をタイミングで売買する」風潮が強まるなか、成長企業の株式を買い、その成長の果実(値上がり益)を得るという株式投資の本当のやり方を知らない個人投資家も増えてきました。

 

しかし、売り買いのタイミングだけを重視して株式を売買するだけでは、
本当の株式投資の醍醐味を知ることはできません。

長く株式投資と付き合い、利益を上げていくためには、
株式相場のしくみや成長する企業の株式に投資する方法をきちんと理解することが不可欠です。

 

☆現役のヘッジファンドマネジャーの視点がわかる

本書は、外資系証券会社・運用会社のアナリスト、米系ヘッジファンドで
数千億円を運用するファンドマネジャー、外資系証券会社の自己資金運用部門の日本株投資責任者などを経て起業後、海外雑誌において
「ベスト・オルタナティブ・マネージャー賞(日本)」を受賞するなど、
現在も現役ファンドマネージャーとして活躍する著者が、
株式相場のしくみ、成長企業の株に投資して利益を上げる方法、
相場を動かす市場の要因などについてやさしく解説。

株式投資の入門書や個人投資家のトレードノウハウをまとめた書籍とは一線を画す、プロの視点から株式相場と株式投資の手法をまとめた待望の一冊です。

 

☆内容の深さ、プロならではの実践的な切り口が新鮮な定番教科書

「株価が上がるきっかけとなるカタリスト(触媒)は何か」「株価を動かすドライバー(原動力)は何か」「業績が上振れると思っても、それがコンセンサスと一致していれば買うべきではない」「本当にテーマに乗った株には3回チャンスがある」「ヘッジファンド流のロング・ショートによる投資手法」など、プロの運用者ならではの視点が満載。

 

豊富な経験に基づいた解説は、内容の深さ、実践的な切り口が特徴で、
株式相場を学ぶために必須の教科書となっています。

5.この本の目次

  • プロローグ 私が株を買う時に考えていること

  • 第一章    株式市場とはどういうところか

  • 第二章    株価が決まるしくみ

  • 第三章    「企業価値としての株価」が動くしくみ

  • 第四章    「経済ファクターとしての株価」が動くしくみ

  • 第五章    「相場としての株価」が動くしくみ

  • 第六章    株価を動かしている人たちの内幕

  • 第七章    自分の投資スタイルを確立しよう

6.本の紹介

本当にわかる株式相場

本当にわかる株式相場

土屋 敦子
日本実業出版社

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