2014/10/08

増やす

4116views

99%のムダを削ぎ落したシンプルな投資指南本「全面改訂 超簡単 お金の運用術」の要約 (山崎元)

世の中の本や金融商品をバッサリ切った、超簡単で明快な投資方法!

超簡単 お金の運用術

「超簡単」とのタイトル通り、非常にシンプルな資産運用指南本だった。

 

筆者の山崎氏は過去に、

投資運用会社、信託銀行、生命保険会社、証券会社、シンクタンクを経験した正真正銘の金融の専門家だが(たくさん語ることはあるはずなのに)、

これだけ平易に誰にでもできるように説明できるのは、本当に頭が良い人だし、顧客目線を貫いている人なんだと感じた。

正直、投資が何もわかっていない初心者でも、本書の通りの資産運用法を実行すれば、プロのファンドマネジャーに近い実績が出せると思う

(ただし、元本の金額が全然違うが、パフォーマンス自体は玄人顔負けになるだろう)。

個人的には、前回、『お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方2015 知的人生設計のすすめ』 (橘玲)でもあったが、確定拠出年金についての理解がさらに深まった。

さらに、NISA口座が、資産運用の視点からわかりやすく解説されており、ようやくその使い道がわかった。

 

本著はあまりにも具体的であるがゆえに、今だけの旬の本となる可能性は否めないが、
資産運用に興味がある読者には非常にお勧めできる良書である。

0.著者がこの本で伝えたい3行メッセージ

この1冊でこれまでのマネー運用本の99%は不要 (著者の本含む)。世の中にある金融商品の99%が明らかに損

うまい話を見つける能力よりも、明らかな損や怪しい話を見分ける能力こそが、マネー・リテラシーの本質

これが「超簡単 お金の運用法」「お金との気持ちのいい付き合い方」だ。

①3ヶ月分の生活費を銀行の普通預金に
→②残ったお金を2つに分ける
→③「リスク運用マネー」→(A)投信or (B)ETF
もしくは

→③’「無リスク運用マネー」→(C)債権or (D)投信

 →④NISAや確定拠出年金の非課税制度を最大限に活用する

 ※ (A)~(D)の具体的な商品名は、下記参照。

1.導入文:タイトルや著者紹介を見て云々

「投資も貯蓄もこの1冊でOK」ということで、「超簡単」な「お金の運用術」を知りたく本書を手にとった。

 

著者の山崎氏は、三菱商事から野村投信、住友信託銀行、そしてメリルリンチ証券と、多種多様な業種で経験しているだけあり、多角的な視点で資産運用を見ているに違いない。

 

度肝を抜かれたのは、本の背表紙にすでに本書の結論というべき簡潔なフローチャートがあったのである。

 

これは具体的でわかりやすいお金の運用法を教えてくれると思い、ワクワクしながら本を開いた。

 

実際に、本書はこちらの結論を骨子として展開されている。

他は補足としてあるので、私は必要な箇所以外は読み飛ばしていいだろう。

2-1.要約①:まえがき、はじめに

  • ・現時点で、普通の人のお金の運用に関しては、本書一冊の知識で「必要十分」のはず。
  • この1冊でこれまでのマネー運用本の99%は不要 (著者の本含む)。世の中にある金融商品の99%が明らかに損
  • うまい話を見つける能力よりも、明らかな損や怪しい話を見分ける能力こそが、マネー・リテラシーの本質

2-2.要約②:本文

第一章 超簡単お金の運用法の具体的な手順

・「ほぼベスト」な運用⇒投資のプロが考えた個人のベストな運用と効率がほぼ同じ(期待利回り1%以内の誤差)

・「無難」な運用方法⇒現実の個人が間違いなく実行できて、大きな失敗をしない誰でもできる方法

 

<超簡単 お金の運用法>

当座の生活に必要なお金(たとえば生活費3ヶ月分程度)を銀行の普通預金に置く。

残ったお金を、リスクを取ってもいいいと思う「リスク運用マネー」と元本割れを想定せずに済む「無リスク運用マネー」に分割する。

 ※この場合、「リスク運用マネー」は「無リスク運用マネーよりも平均すると5%利回りが高いが、最悪の場合、1年で3分の1失われる可能性がある」と考えて、好きな金額を割り当てる(残り金額でもいい)。

③「リスク運用マネー」は、「TOPIX連動型上場投資信託」「SMTグローバル株式インデックス・オープン」に、半々に投資する。

 ※共に、ネット証券で売買すると、低コストだし金融マンに会わなくて済む。

「無リスク運用マネー」は、「個人向け国債」(10年満期タイプ)または「MRF」(マネー・リザーブ・ファンド)で持つ。

 あるいは、一人一行100万円未満なら銀行預金で運用してもいい(ただし、外貨預金はダメ)。

大きな支出の必要が生じたら、「リスク運用マネー」あるいは「無リスク運用マネー」のいずれかを「躊躇なく」部分解約してこれに充てる。

NISA(少額投資非課税制度)及び確定拠出年金を最大限に利用する。

 ※共に、「リスク運用マネー」を割り当てる。

 

リスク運用マネーの2つの投資対象

┣★TOPIX連動型上場投資信託

┗★SMTグローバル株式インデックス・オープン

 

TOPIX連動型上場投資信託

┣・ETF(Exchange Traded Fund=上場型投資信託)の一つ。

┣・コード番号1306、野村アセットマネジメントが設定・運用している投資信託。

┣・通称「TOPIX」と呼ばれる東証株価指数(東証一部の全銘柄の加重平均で構成された株価指数)に連動。

┣・色々なTOPIXに連動するETFがある中で、最も運用資金量と取引量が大きく、安定している。

┗・信託報酬と呼ばれる継続的に掛かる運用・管理の手数料が安い。

 

SMTグローバル株式インデックス・オープン

┣・三井住友トラスト・アセットマネジメントが運用している投資信託。

┣・「MSCI-KOKUSAI」と呼ばれる、日本を除く先進国㉓各国の株式を指数化した株価指数に連動。

┣・この指数は、公的年金をはじめとする日本の期間投資家の外国株式運用のベンチマークとして最も一般的。

┗・同じ株価指数を指標とした「eMAXIS先進国株式インデックス」は信託報酬がわずかに高い。

 

 

無リスク運用マネーの2つの投資対象

┣★個人向け国債(変動金利10年型)

┗★MRF(マネー・リザーブ・ファンド)

 

個人向け国債(変動金利10年型)

┣・半年ごとに10年国債の流通利回り(長期金利)の66%を目処に決定されるクーッポンが支払われる変動金利型で、10年の満期を持つ。利回りは、「まぁまぁ」。

┣・国債なので、ペイオフのある銀行預金より信用リスクが小さい。

(財政赤字の3つの弊害は「長期金利の高騰」「インフレ」「通貨安(円安)」でデフォルトの公算は極めて低い。)

┣・個人向けの国債は、「国債暴落」(長期金利の急上昇)に強い。いつでも解約して元本償還できるため。

┗・銀行・証券会社のいずれでも買えるが、募集が3ヶ月に1度。

(対面型の窓口で買う場合は、「いかなる商品のセールスがあっても、はねのける!」)

 

MRF(マネー・リザーブ・ファンド)

┣・毎日お金の出し入れができて、銀行の普通預金よりも僅かにいい程度の分配金が出る商品。

┣・1,000万円以上のお金を預けるにあたって、MRFが銀行預金よりも無難で安心

┣・MRFは、証券会社が扱っている投資信託であることによる、運用資産の保全効果がある。

┣・MRFは、多数の運用対象に分散投資されている。1つの銀行の預金⇒1社の社債に投資する信用リスク。

┣・MMF(マネー・マネジメント・ファンド)も、ほぼMRFに準ずる信頼性がある。

┗・ネット証券のMRFを利用する。ETFの売買も便利だし、売買に掛かる手数料も対面がの証券会社より安い。

 

 

・「ベスト」とか「最新」でなくても、普通の人には十分だし、むしろ、小さな差に対して飢餓感を煽られて、間違った運用商品を選択してしまうことの方が恐れるべきであろう。

TOPIX連動型上場投資信託とSMTグローバル株式インデックス・オープンへの投資比率は、大まかに半々で結構。

⇒4対6から6対4の間に入っていればいいというくらいのおおらかさで構えてもらっていい。

ネット証券は、売買手数料や為替レートの実質的な手数料も、ほとんどの場合、対面型の証券会社よりも大幅に安い。

・それ以上に、セールスマンと直接相対する必要がないのが、最大のメリット。

・本書でお薦めしているETFやノーロードのインデックス・ファンドは、金融機関にとって利幅の小さい商品。

・現在売れ筋の毎月分配型で通貨選択型の投資信託は2~3%の販売手数料に、1.5~2%ぐらいの信託報酬も多く、手数料が高すぎる。

・銀行が店頭販売用にラインナップしている投資信託は、ほとんど手数料の高いもの。

・サラリーマンが自動車を買いたいとか、病気になってまとまったお金が必要というときは、上記の2つの投信のバランスを取りつつ「躊躇なく」解約して、お金を用立てする。

当初の自分の買値よりも上昇していようが下落していようが、その時の価格「だけ」に基づき、売却の可否を決定する

 

 

第二章 超簡単お金の運用法をめぐるあれこれ

・しかし!がっかりするかもしれないが、お金の運用の巧拙(うまいへた)は、「6番目」に大切なのである。

 

人生の豊かさに重要な6つの要素

稼ぎの多寡(大小)-ダブルインカム(共働き)、老後の仕事、副業…

支出・貯蓄の習慣

住居・不動産―所有にこだわるな、分相応に、時間もコスト

保険

自動車

資金運用―ただし、運用元本の増加と共に重要度が増す

 

■①やはり「稼ぎ」が一番大切。

┣・「仕事→会社→部署・働き方」という順番があなたの仕事について考える正しい手順。

┗・自分が社長で同時に自分が社員であるような「自分会社」を経営して成長させていくイメージ。

 

■②節約と貯蓄は習慣が大事。

┣・節約賢いお金の使い方。銀行のATMで、細々と現金を下ろして使うと、ついついて過剰支出になりがち。

┣・たとえば、月に2回、予定額をまとめて下ろして計画的に使う。

┗・また、クレジットカードは海外旅行用と割りきってもいいし、リボルビング払いは金利も高いし使わない。

 

■③不動産で失敗しない。

┣・生涯最大の買い物である住居を買うか、賃貸で住むかの選択補基本は、投資の判断と同じ。

┣・住宅ローンを借りて不動産物件を買う場合の損得は、「現金から投資する場合の損得+ローン自体の損得」

┗・若いビジネスパーソンには、職場から距離の近い物件に賃貸で住む。時間を生み出し、仕事の腕を磨く。

 

■④生命保険には極力入らない!

┣・不動産の次に大きな買い物と言われるのが、生命保険。日本は先進国の中でも突出して大きい。

┣・特に、若いビジネスパーソンにとって、生命保険は不要。

┣・既に、ある程度のお金をもっている年代に人にはもっと不要だ。

┣・唯一必要があるのは、貯金も支援してくれる身内もいない夫婦に子どもが出来た時、10~20年の死亡保障の掛け捨ての生命保険

┗・死亡保障はいらないが、病気は心配だからといって民間の医療保険(がん保険など)に入るのも要らない。

 

■⑤都会住まいは自動車不要の場合も。

┣・都会での生活の場合、自家用車を持たずに暮らすほうが、経済的である場合が多い。

┗・不要な物を持たない方が合理的だとスッキリ理解することは、美しいこと。

 

■⑥お金の運用は自分で学ぶ。

┣・お金の運尿については、読者は幸運だ。本書一冊で必要十分な知識と考え方を得ることができる。

┣・心得(1)自分で完全に理解できていない金融商品は買わないこと。

┣・心得(2)セールスマン、友人、知人いずれも他人から勧められた金融商品は買わないこと。

┗・真のプロは、本当に儲かる話を他人に教えるはずがない、という事実を理解する。

 

小さい借金でもしない。

┣・超簡単運用法の1番目、当座に必要なお金(給料3ヶ月分)を借金しないで、現預金で支払いを済ませられるような予備を持つ。

┣・キャッシングはもちろんだめで、クレジットカードのリボルビング払いも利用しないほうがいい。

┣・借金の返済は、「リスクがゼロで、リターンが10%(超)」で「返済にまさる運用なし!」と覚えておく。

┗・銀行の基本方針⇒お金持ちからは投資信託などの手数料収入を獲得し、貧乏人からは系列カード会社や消費者金融会社をつかって 小さな借金による金利収入を稼ぐ。

 

普通預金と投資信託を合わせた「流動性の高い金融資産」⇒「無駄のない保険」

┣・当座のお金とリスクを取りたくないお金以外は、「国内株50%・外国株50%」で半々かというと、「日本株と外国株のリスクとリターンンをほぼ同じと想定してリスク資産の最適化を行うと、両者半々になった」。

┣・不動産は、分散投資が難しいし、部分的に換金することが困難で、普通の人の貯金箱に向かない。

┣・REIT(不動産投資信託)は、有力だが、投資判断にコツが必要なので、普通の人向きではない。

┣・「リスクがあってリターンが大きいとカン違いされる投資対象」は外国債券、外貨預金、FX取引(外国為替証拠金取引)と、現物・先物問わず金などのコモディティ(商品)投資。

┗・これらは「ゼロサムゲーム的なリスク」なので、長期投資には不適当。

 

外国債券・外貨預金を外した3つの理由

┣・①通貨と金利は同時に市場で決まっており、プロ同士が取引している市場にあって、どこの通貨・金利がはっきりと有利かわからない。

┣・②外貨預金や外国債券に、いい投資対象商品がない。外貨預金の場合、為替の手数料が大きい。

┗・③よほど大きな運用金額(少なくとも数十億円レベル)でないと分散投資ができないし、個別債権の投資判断は専門家でないと難しい。また、債券価格と為替レートの双方で証券会社に手数料を取られる。

・外国為替市場は、「世界最大のカジノ」だと理解し、投機だと割りきって楽しみとして参加すべきもの。

 

運用商品の評価方法

┣・運用商品の基本的な構造でみると、同様の運用対象に投資する商品を比較する場合、売り手側の利益、すなわり実質的な手数料が小さなものを選ぶのが正解

┣・運用商品は、曖昧さのほとんどない、明確な優劣がつくものなのだ。

┣・世の中の金融商品の大半が(自信を持って9割以上が!)、検討にすら値しない「ダメな商品」なのだ。

┣・運用商品には、商品を供給する側で判断を加えて運用するアクティブ・ファンドと、商品を選んだ時点で運用の中身が決まっている国債や銀行預金のようなものがある。

┗・一般論として、手数料の高いアクティブ。ファンドは全てダメだ、と言わざるを得ない。

 

「人口資本」について

┣・人的資本は、金利とリスクを織り込んだ利回りで将来の稼ぎの期待値を現在の価値に評価したもので、30歳で企業勤めの正社員のサラリーマンは現在価値で1億円くらいある。

┗・若くて健康な人の人的資本の価値は大きくて割合安定しているが、高齢になるとその逆。その代わり、高齢者の方が若年者よりも大きな金融資産を持っている。

 

ライアビリティと「人生のALM(アセット・ライアビリティ・マネジメント)

┣・将来お金が必要という状況は、概念的には負債(借金)で「ライアビリティ」。(対義語はアセット、資産)。

┣・高齢者のライアビリティを考えると、人生にどうしても必要なお金は若い頃よりも小さい。したがって、相当額の金融資産を持っている場合、生活を危機にさらすことなくなり相当大きなリスクも取れる。

┗若い人は人的資本が潤沢だから金融資産でリスクを取れるし、高齢者は資産の割にライアビリティが小さいからリスクを取れる。

 

リスク運用マネーのその他の選択肢

「iシェアーズ先進国下部ETF(MSCIコクサイ)」(コード番号1581)

┣・「SMTグローバル株式インデックス。オープン」と指標とする株価指数は同じ。

┣・米国のブラックロック社が運用している投資信託。2013年7月から東証にまだ上場されたばかり。

┣・信託報酬は年率0.25%(税抜)と低水準。

┗・投資金額がまとまっている場合で、かつ頻繁に動かさない場合は、こちらの方が低コストになる可能性あり。
 

★「バンガード・トータル・ワールドストックETF」(ティッカー・シンボルVT)

┣・米国のバンガード社が運用している投資信託。ニューヨーク取引所に上場されている海外上場ETF。

┣・日本の信託報酬に相当する「経費率」は、約0.19%。日本株が8%入っている。

┗・大手のネット証券で手数料を安く、投資するといい。


★「バンガード・FTSE・エマージング・マーケッツEFT」(ティッカー・シンボルVWO)

┣・新興国にぜひ投資したい人のための選択肢の一つ。FTSE・エマージング・インデックスを指標とする。

┣・中国、ブラジル、台湾、インド、南アフリカといった諸国に株式への配分が大きい。

┣・「経費率」が0.18%と十分に小さい点が魅力。

┗・リスク運用マネーの中で、25%くらいまでが枕を高くして投資できる上限。
 

★「eMAXIS 新興国株式インデックス

┣・三菱UFJ投信が運用している投資信託。MSCI・エマージング・マーケット・インデックスを指標とする。

┗・信託報酬は0.6%(税抜)。新興国に投資する投信では、「SMT新興国株式インデックス・オープン」と同等。

 

 

第三章 NISAと確定拠出年金の運用方法

新しくスタートする「NISA」

┣・一人が年間100万円まで行う投資の収益に対して、5年間非課税とする、少額投資非課税制度のこと。

┣・ポイント①:運用益へ最長5年間の課税対象

┣・ポイント②:途中売却すると非課税対象から外れる

┣・ポイント③:一人、一年間、100万円まで

┣・ポイント④:一人一口座(=金融機関。4年間は原則変更できない。)

┗・ポイント⑤:投資可能期間は2014年~2023年(延長され恒久化の可能性あり)

 

NISA投資の四原則

┣・原則その1、NISA枠は最大限に使う

┣・原則その2、NISAではリターンの高い資産の運用に利用スル

┣・原則その3、NISAではバランスよく分散投資した商品を選ぶ

┗・原則その4、NISAは低コストで運用する

 

「NISA」に関する質問とその答え

┣・NISAの典型的な運用プランは、「TOPIX連動型上場投資信託」と「SMTグローバル株式インデックス・オープン」に50万円ずつ投資すればいい。もしくは、「バンガード・トータル・ワールドストックETF」と「TOPIX連動型上場投資信託」に6対4の割合で投資するといい。

┣・投資したいと思う運用商品があることが何と言っても第一条件。次に同じ投資商品なら手数料の安い金融機関(ネット証券)が大事。

┣・毎月分配型もしくは通貨選択型など高分配の投資信託は、NISAにも通常の運用にも向かない。

┣・NISAでは、自社株や個別の株式は向かない。100万円では各銘柄に分散投資しづらいし、5年間に売却したくなる可能性があるから。NISAには幅広く分散投資されたインデックス・ファンドのような資産を置いて長期保有する。

┣・積立投資もNISAに向いていない。税制優遇される期間と金額をフルに使えないから。

┣・NISAを自分の運用の一部分として位置付けて、自分の運尿の全体が最適になるように運用を調整する。

┣・NISAの優遇枠を大きく使う点から、通常の投資の2~3倍のリスクで株価指数に連動する「ブル型」の投資信託が得になる可能性が排除できない。上級者向け。

┗・顧客一人一年間に100万円までという金額は、対面営業のコストが掛かる金融機関にとって大きくない。また、顧客が一度売却すると枠が減ってしまうので、証券業界風に言うと「回転がきかない」のも金融機関に不利。

 

確定拠出年金を活用しよう

┣・公務員以外の自営業者か、あるいは厚生年金だけの会社の社員は、確定拠出年金を検討しよう。

┣・確定拠出年金(=DC:Defined Contribution)は、加入者自身が、資産運用の対象を選ぶ年金制度。

┣・法人型:給与の中から「税金を引かれる前に」積み立てられ、運用期間中の収益に税金が掛からないためお得。

┣・個人型:追加的に確定拠出年金を利用し、掛け金を所得から控除でき、運用益非課税のメリットも使える。

┣・月々の掛け金が非課税になることのメリットだけで、「確実な儲け」が計算できる。

┗・さらに、確定拠出年金は、「ポータビリティ」(加入者が転職独立しても、不利なく持ち運びできる性質)。

 

確定拠出年金の運用の4原則

┣・(1)自分の資金善太の運用計画を決めて、確定拠出年金にその一部を割り当てる。

┣・(2)割り当てにあたって考慮すべきは2点。
第一に「運用益非課税のメリットが生きる期待収益率の高いもの」
第二に「通常の運用商品より安い手数料で変える商品があればそのメリット」

┣・(3)一資産、一商品でシンプルなものを選ぶ。

┗・(4)同じリスク内容ならコストの安い商品を選ぶ。

※ライフサイクル・ファンドは確定拠出年金に適した商品でないし、「明らかにベストではない」。

 

確定給付年金から確定拠出年金へ

┣・確定給付企業年金は、企業が責任を負って運用するので、そのまま株主の損得にはねかえる。

┗・今後、どう見ても公的年金の実質価値は小さくなる。確定拠出年金で自分の老後は自分で面倒を見る。

 

NISAと確定拠出年金の使い分け

┣・両者の使い分けを考える上では、一つには確定拠出年金はスイッチングが可能で、NISAは資産を売却してしまうとその金額だけ非課税枠から外れることの差が重要。

┗・確定拠出年金は、NISAと比較すると、加入している制度によって利用価値に大差があるが、総じて便利。

 

 

第四章 お金のあれこれ簡単レクチャー

こちらの章の項目に関しては、本書のテーマからそれぞれ独立していることと、各論に当たるので本書で繰り返し述べられている通り「ほぼベスト」で余計な要約をして本筋が見えなくなることを避けることにする。

 

第三章の中で気になるレッスンがある方は、本書を一読することをお勧めする。

2-3.要約③:まとめ、おわりに

  • 誰にでもできる「超簡単 お金の運用法」を通じて、読者にお金との「気持ちのいい」付き合い方を分かって欲しいのが本書の狙い。
  • 顧客(あなた)側から見た損得をリアルに計算し、正しいとわかったことを臆せずに書いた
  • ダメな商品・サービスの指摘をすることで、金融ビジネスのサービス水準の向上を願っている
  • 日本の経済とマーケットは、2013年8月の段階では、「自立回復期」から「ブーム期」への移行段階で、お金の運用を始める時期としては「悪くない時期」だと思う。

3.著者紹介

 山崎 元(やまざき はじめ)

山崎元 経済評論家。専門は資産運用。

 楽天証券経済研究所客員研究員。

 獨協大学経済学部特任教授。

 マイベンチマーク代表取締役。

 1958年、北海道生まれ。

 1981年、東京大学経済学部を卒業、三菱商事に入社。

 野村投信、住友信託、メリルリンチ証券など12回の転職を経て現職。

 雑誌連載、テレビ出演多数。

4-1.Amazon説明文

投資も貯蓄もこの1冊でOK! 
 

ロングセラー『超簡単 お金の運用術』に、
・10月から口座開設が始まる税制優遇制度「NISA」にも対応した運用術
・アベノミクスとバブルの解説等
……を加え、内容を全面的にアップデート。 
 

初心者でも激動の市場で確実に勝てるコツが満載。

 

99%のマネー運用本を無効にする本」にNISA活用術も加え、さらにパワーアップ。

 

バブル、インフレ、デフレにはどう対応する?住宅は?生命保険は?

 

人生のあらゆる場面での「お金」との付き合い方、教えます。

4-2.Amazonレビュー

評価が高い有用性のあるレビュー

★★★★★ 超簡単で,物足りないくらい

前版を読んでいたので,最近の大きな環境変化のあとどう変わったのかに注目して購入。

結果,本文でも明言しているように,前版より更に簡単・明瞭になったと感じた。

類書は非常にたくさんあるが,比較的穏健もしくは良心的と思われる本を読めば,結局のところ骨格は本書のようなことで,あとはリスク許容度等の個人の状況判断に応じていくつかの要素を付け加えるという範囲内と考えて良いように思われる。

同著者の既刊書も何年かにわたって読んでいるが,基本的な内容は一貫しており,実際的にもかなり信頼できると感じた。

 

評価が高くない有用性のあるレビュー

★★☆☆☆ 少し物足らない

金融商品の知識がまったく無い方にはまず1冊目としては良いと思います。
少しでも株や投資信託の知識がある方には、物足らないでしょう。
本書では世間にはどのような金融商品が存在し、リスク資産と非リスク資産に分けた解説がされています。
ただそれをどのような場面で購入するか、という戦略的なものはあまり解説されません。
あくまでも商品に対し正しい知識を身につけ、明らかに損な商品を見極める目を養うのが本書の目的でしょう。

冒頭にもかかれていますが、田舎の両親へ贈るなどある程度の資産は持っているが金融商品の知識が無く
証券会社の営業マンの言いなりになってしまいそうな方が正しい知識を身につける1歩目として手に取るのが良いかと思います。

 

5.この本の目次

はじめに

第一章 超簡単お金の運用法の具体的な手順

早速結論をお伝えします

<超簡単 お金の運用法>

リスク運用マネーの投資対象

★TOPIX連動型上場投資信託

★SMTグローバル株式インデックス・オープン

無リスク運用マネーの投資対象

★個人向け国債(変動金利10年型)

★MRF(マネー・リザーブ・ファンド)

「まあまあベスト」で割り切ろう

セールスマンから距離を取れ! 

注意! 自分の買値にこだわるな

 

第二章 超簡単お金の運用法をめぐるあれこれ

資金運用の巧拙は「六番目」に大切?

小さくても借金は避ける

なぜ内外の株式に投資するのか

外国債券・外貨預金を外した理由

運用商品の評価方法

「人口資本」について

ライアビリティと「人生のALM」

<補足>リスク資産、その他の選択肢

★「iシェアーズ先進国下部ETF(MSCIコクサイ)」(コード番号1581)
★「バンガード・トータル・ワールドストックETF」(ティッカー・シンボルVT)
★「バンガード・FTSE・エマージング・マーケッツEFT」(ティッカー・シンボルVWO)

★「eMAXIS 新興国株式インデックス」

 

 第三章 NISAと確定拠出年金の運用方法 

新しくスタートする「NISA」

NISA投資の四原則

「NISA」に関するあれこれ

確定拠出年金を活用しよう

確定拠出年金はこう運用する

確定給付年金から確定拠出年金へ

NISAと確定拠出年金の使い分け

 

第四章 お金のあれこれ簡単レクチャー

【レッスン1】経済循環と資産運用

【レッスン2】インフレ・デフレでとるべき資産運用は異なるのか?

【レッスン3】個人が陥りがちな運用の「罠」は?

【レッスン4】外国為替は投資に向くのか?

【レッスン5】資産運用の中で住宅の位置づけは?

【レッスン6】生命保険の正しい選び方は?

【レッスン7】退職金の運用で気を付けることは?

【レッスン8】アドバイザーの選び方

【レッスン9】『投資力』を鍛えるには?

【レッスン10】ギャンブルとの付き合い方は?

おわりに

6.本の紹介

全面改訂 超簡単 お金の運用術 (朝日新書)

全面改訂 超簡単 お金の運用術 (朝日新書)

山崎 元
朝日新聞出版 (2013-09-13)

Amazon.co.jpで詳細を見る

この記事が気に入ったらいいね!しよう

マネストの最新エントリーが見られます。

Twitterでマネストをフォローしよう!

「増やす」ランキング

人気記事総合ランキング

Tweet by @ManeSto_com