2015/12/16

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ひとり親の方必見!子育てに役立つ4つの助成制度について徹底解説!

「児童扶養手当」「ひとり親家庭等医療費助成」「児童育成手当」「寡婦(夫)控除みなし適用」を要チェック!

日本におけるひとり親世帯は年々増加の一途をたどり、現在は約108万世帯いる、と言われています。

 

「ひとり親」というと遠い存在のように感じてしまう人もいるかもしれませんが、自分の意思とは関係なくある日突然ひとり親になってしまうこともありえます。

 

日本には、ひとり親を対象とした助成制度がいくつか存在します。

 

いざ!というときに知識があるのはとても心強いことですよね。

そこで今回は、ひとり親家庭のための4つの制度をまとめてみました。

 

さっそく確認していきましょう。

児童扶養手当は、実家暮らしだと受給できない・・・わけじゃない!

一定の基準を満たしたひとり親家庭に支給される児童扶養手当。

 

よく、「実家暮らしだと児童扶養手当はもらえない・・・」という解釈をしている人もいますが、実家暮らしであっても要件を満たせば手当を受給することができます。

そもそも児童扶養手当って何?

父母が離婚・死別などして、父若しくは母の一方からしか養育を受けられない家庭の児童のために地方自治体から支給される手当です。

 

「母子手当」とよばれることもありますが、平成22年からは父子家庭にも支給されるようになりました。

 

国内に住所があって、支給要件のいずれかに該当する児童(18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にある方、または20歳未満で政令の定める程度の障害程度にある方)を監護している方が申請することができる手当です。

支給要件

1. 父母が婚姻を解消した児童

2. 父または母が死亡した児童

3. 父または母が政令の定める程度の障害にある児童

4. 父または母の生死が明らかでない児童

5. 父または母から1年以上遺棄されている児童

6. 父または母が裁判所からのDV保護命令を受けた児童

7. 父または母が1年以上拘禁されている児童

8. 母が婚姻しないで生まれた児童

9. 父・母ともに不明である児童(孤児)

手当を受給するには所得制限がある

手当額は一律ではなく、親等の所得により決められます。

所得制限は下記の表の通りです。

 

扶養親族等の数 手当の全額を受給できる方(父・母・養育者) 手当の一部を受給できる方(父・母・養育者) 配偶者・扶養義務者・孤児等の養育者
0人 19万円未満 192万円未満 236万円未満
1人 57万円未満 230万円未満 274万円未満
2人 95万円未満 268万円未満 312万円未満
3人 133万円未満 306万円未満 350万円未満
4人 171万円未満 344万円未満 388万円未満

(扶養親族が5人以上に場合は、1人につき38万円追加した額)

 

実家等で生活し、同居者がいる場合は、その同居者の収入が「配偶者・扶養義務者・孤児等の養育者」の欄の所得額以内におさまっていれば、手当を受給することができます。

 

同居者が複数人いる場合は、その中で最も所得の高い人が扶養義務者となり、家族の所得が合算される、というようなことはありません。

また、同居人の収入が規定の所得以内におさまっていれば、手当の額は請求者本人の所得を基に算出されます。

 

同居していて世帯分離している場合でも、同居者の所得は換算されます。

しかし、二世帯住宅のように同一住所でも生計が全く別の場合は、水道光熱費の請求書など、生計を別にしていることが証明できる書類を提出することにより、請求者本人の所得のみが考慮されることになります。

控除できる金額

手当額を算出するにあたって、所得からは以下の金額を控除することができます。

 

諸控除 控除額
定額控除 8万円
特別障害者控除 40万円
障害者控除 27万円
勤労学生控除 27万円
寡婦(夫)控除(養育者・扶養義務者・孤児等の養育者のみ) 27万円
特別寡婦(夫)控除(養育者・扶養義務者・孤児等の養育者のみ) 35万円
老人扶養親族(父・母または養育者) 10万円
老人扶養控除(配偶者等) 6万円
老人控除対象配偶者(父、母または養育者のみ) 10万円
特定扶養親族、控除対象扶養親族(父、母または養育者のみ) 15万円
雑損控除、医療費控除、小規模企業共済等掛金控除、配偶者特別控除 控除相当額

 

控除によっては、対象となる養育者が限られているものもあるので注意が必要です。

手当の計算方法

児童扶養手当の額は、

 

満額の場合

児童1人の場合は、月額4万2,000円

児童2人の場合は、月額4万7,000円

児童3人目以降は1人につき3,000円追加した金額です。

 

そして、所得により、手当の一部が減額(4万1,990円~9,910円)されます。

 

計算式は、

 

41,990-{(児童扶養手当で審査する所得)-(児童扶養手当全部支給額の所得制限額)}✕0.0183410

 

です。

養育費も所得計算に入る

別れた相手から養育費を受け取っている場合は、その額の8割が所得として換算されます。

年金を受給している人は、足りない分だけ受給できる

公的年金はその全額が所得として扱われます。

児童扶養手当を受給することによって受けられるサービス

各自治体により異なりますが、以下のようなサービスが受けられるようになります。

ここに載せているのは一部の例なので、一度お住まいの自治体に確認されることをオススメします。

1. 公営交通の無料乗車券がの発行

市営地下鉄や市営バスなどその自治体が運営している交通期間の無料乗車券が配布されます。

手当とは別途申請が必要で、有効期限もあるので更新も必要になります。

2. JR通勤定期が割引で購入できる

JRの通勤定期が3割引きで購入できます。

こちらも別途申請が必要です。

ただし、お住まいの都道府県内発の定期券に限られるので注意が必要です。

 

(例/神奈川県にお住まいの方)

横浜駅(神奈川県)⇔川崎駅 (神奈川県)○

横浜駅(神奈川県)⇔新宿駅(東京都)○

品川駅(東京都)⇔新宿駅(東京都)× 

3. 水道料金の割引

基本料金のみ免除になる所、使用料も一部免除になる所など条件は自治体により違います。

割引を実施していない自治体もあります。

4. 指定ごみ処理袋無料引き換え券の発行

指定のごみ袋がある地域であれば、無料引換券が配布されるところもあります。

また、粗大ゴミの廃棄料金も減免している地域もあるので確認が必要です。

5. 就学援助

公立の学校に通うお子さんがいる場合就学援助を受けることができます。

就学援助を受けることによって、給食費が免除になったりします。

手続きは学校を通して行うので、学校に確認しましょう。

手当は年3回に分けて振り込まれる

児童扶養手当は、毎年4月、8月、12月の11日に4ヶ月分まとめて振り込まれます。

また、毎年8月には前年の所得などを確認するための「現況届」を提出する必要があります。

5年受給すると手当が半額になっちゃう?

「児童扶養手当は5年経つと減額されちゃう!」という話が都市伝説のように広まっています。

確かに、「受給から5年経った人」「対象の児童が3歳を迎えてから5年経った人」の手当が半額になる、という規定は存在します。

しかし安心してください。

この規定は事実上凍結状態にあり、働いている、病気を患っているなどの証明書を提出すれば5年経っても今まで通りに手当を受給することができます。

しかし、期日までに書類の提出ができないと減額されてしまう恐れがあるので、忘れずに提出しましょう。

制度は改正を繰り返している

ひとり親家庭の命綱とも言われている児童扶養手当の制度ですが、何度か改正がなされています。

そのため、昔であれば支給対象外であった人でも、今では支給対象となる場合もあります。

 

次の条件に当てはまる人はその可能性が高いので、一度確認されることをオススメします。

1. 平成10年以前に未婚で子どもを生み、子が父親から認知を受けた人

平成10年以前までは、未婚で子どもを生みひとり親となった場合、子が父親から認知を受けると手当の対象外となっていました。

しかし、現在は改正され認知の有無は関係なく受給されるようになっています。

2. 平成22年以前に父子家庭となった人

平成22年以前は父子家庭の場合は手当の支給はありませんでしたが、現在は改正され、性別関係なく受給できるようになりました。

3. 平成24年以前に配偶者からのDVで「裁判所からの保護命令」が出された人

離婚が成立していなくても、配偶者からのDVで裁判所から保護命令が出た人は平成24年から手当が受給できるようになりました。

4. 平成26年以前から公的年金を受けている人

これまで公的年金を受けている人は支給の対象外でしたが、平成26年12月以降は、年金額が手当額より低い人にはその差額が支給されるようになりました。

ひとり親家庭等医療費助成は自治体により内容が異なる

医療費 画像

ひとり親家庭の助成制度の中で児童扶養手当と並んで知名度があるのが「ひとり親家庭等医療助成」通称「マル親」です。

ひとり親家庭は、条件を満たせば医療証が交付される

ひとり親家庭等医療費助成制度にも条件がありますが、こちらは児童扶養手当の条件とほぼ同じ内容です。

なので、手当の申請をしたら同時に医療証の申請もするのがいいでしょう。

助成内容は自治体によって差がある

ひと口に「助成」といってもその内容は自治体により様々です。

いくつかの例をご紹介します。

1. 自己負担分全額助成

自己負担分の全額を助成してくれるタイプです。

2. 1日につき500円のみ自己負担で、残りの額を助成

1つの医療機関で1日につき500円(2日を限度)は自己負担で支払いをしますが、残りの額を助成してくれるタイプです。

3. 自己負担額が1割で、残りの額を助成

1割は自己負担で支払いをしますが、9割の額を助成してくれるタイプです。

月ごとに自己負担の限度額が決められていて、その額を超えた分は全額助成というところもあります。

また、住民税の課税・非課税でも条件が違うこともあります。

医療証は、原則として該当の都道府県内でしか使えない

この医療証は原則として、お住まいの都道府県内のみでしか使えません。

 

とは言っても、「職場の近くの病院に行きたい」という人や「県境に住んでて隣の県の方が便利」という人もいると思います。

 

そういう場合は、一度全額自分で支払いを済ませて、後日に領収書と医療書を役所に提出するとその分の助成も受けることができます。

更に!東京都には「児童育成手当」がある!

チェック 画像

地域により様々な内容があるひとり親助成制度ですが、東京都には独自の手当まで存在します。

児童育成手当とは?

離婚などの理由で、父母のどちらかと生計を同じくしていないひとり親家庭の児童の福祉の増進を図るために設けられた手当です。

支給要件

1. 父母が婚姻を解消した児童

2. 父または母が死亡した児童

3. 父または母が障害者手帳1級~2級程度、その他重度の内部障害を有するとき

4. 父または母が精神に重度の障害を有し、常時介護を必要とする状態にあるとき

5. 父または母が生死不明である児童

6. 父または母から引き続き1年以上遺棄されている児童

7. 父または母が裁判所からのDV保護命令を受けた児童

8. 父または母が法令により引き続き1年以上拘禁されている児童

9. 母が婚姻しないで生まれた児童

手当を受給するには所得制限がある

手当の額は一律ですが、所得制限が設けられています。

 

扶養親族等の数 所得制限限度額
0人 360万4,000円
1人 398万4,000円
2人 436万4,000円
3人 474万4,000円
4人 512万4,000円
5人 550万4,000円

(扶養親族等6人目以降は、1人につき38万円加算した額)

控除できる金額

手当額を算出するにあたって、所得からは以下の金額を控除することができます。

 

諸控除 控除額
定額控除 8万円
寡婦(夫)控除 27万円
特別寡婦控除 35万円
勤労学生控除 27万円
障害者控除 27万円
特別障害者控除 40万円
特定扶養親族控除 25万円
老人控除対象配偶者控除 10万円
老人扶養親族控除 10万円
雑損控除 控除相当額
医療費控除 控除相当額
小規模企業共済等掛金控除 控除相当額
配偶者特別控除等 控除相当額

手当は年3回に分けて振り込まれる

児童育成手当は、毎年2月、6月、10月の3回に分けて、各月12日から15日頃に指定の口座に振り込まれます。

また、児童扶養手当のように振込通知の郵送はありません。

未婚のひとり親には「寡婦(夫)控除みなし適用」がある

現在のひとり親の内訳は、離婚が80%・未婚が12%・死別が8%となっており、年々未婚のひとり親が増えている、と言われています。

その未婚のひとり親を対象とした制度もあります。

寡婦(夫)控除みなし適用とは?

ひとり親には「寡婦(夫)控除」という税金控除がありますが、婚姻歴があることが条件なので、未婚のひとり親には適用されず、その結果支払う税額が多くなってしまいます。

 

また、保育料など所得をもとに換算されるものにおいても同じ家庭環境にも関わらず、支払う額に差が生じてしまいます。

 

そんな状況をどうにかしようと未婚のひとり親に手を差し伸べる施策が生まれました。

それが「寡婦(夫)控除みなし適用」です。

 

実際には適用されない控除ですが、保育料などを決める際には適用されたとみなして、同じ分控除しましょう、という制度です。

制度は地域によって千差万別

「寡婦(夫)控除みなし適用」は各自治体が運用している制度なので、地域によって条件や適用範囲も違います。

まだ、この制度を取り入れていない自治体も多くありますが、確実に広がりを見せている制度なので、これから適用を始める自治体も増えていくでしょう。

 

ここでいくつかの適用例をご紹介します。

所得制限は実際の寡婦(夫)控除と同じ。
自治体で対応できるものであれば全てにおいて適用させますタイプ

実際の寡婦控除の要件を満たしていればみなし控除が認められ、所得を基に利用料が換算されるもので、各自治体に判断が委ねられている事業全てにおいて適用されるタイプです。

そのため、本物の寡婦(夫)と同じサービスが受けられます。

所得制限は実際の寡婦(夫)控除と同じ。
保育料や公営住宅など一部の事業にだけ適用させますタイプ

実際の寡婦(夫)控除の要件を満たしていればみなし控除が認められますが、適用事業が限られているタイプです。

例えば、保育料には適用されますが、公営住宅やその他事業では適用されない、ということがあります。

児童扶養手当を受給している人限定。
保育料や公営住宅など一部の事業にだけ適用させますタイプ

児童扶養手当を受給している人にしかみなし控除されず、また、適用事業も限られているタイプです。

なので、児童扶養手当の所得制限を超えてしまっている人や、同居する家族が所得制限を超えてしまっている人は今まで通り控除を受けることができません。

ひとり親家庭への施策は、住む場所によって異なる!

ひとり親家庭への助成制度は、地域により異なります。

 

ひとり親になったのを機に住む地を変えよう!という人もいると思います。

住む場所を決めるのには様々な条件や考慮事項があると思いますが、その自治体の助成内容を調べるのも一つの手ですね。

 

また、サービスの価値をはかるのに「損・得」といった言葉が使われることがありますが、実際には「自分に合っているかどうか」という基準でみたほうが、適切な選択ができるのではないでしょうか。

 

ひとり親のみなさん、ひとり親になる予定のみなさんはぜひ参考にしてくださいね。

 

 

 

 

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