• リアルな銀行融資の指南書 『ちょっと待った社長!ハイハイ聞いても銀行は御社を守ってくれません!』の要約 篠﨑啓嗣

2015/12/02

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リアルな銀行融資の指南書 『ちょっと待った社長!ハイハイ聞いても銀行は御社を守ってくれません!』の要約 篠﨑啓嗣

元銀行員が語る、リアルな銀行とのつきあい方の指南書

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元銀行員が解説する。

銀行員という職業とその精神面について、細かく書かれている。

そして中小企業の社長さんが実際に銀行員と上手に付き合っていくための方法も紹介されている。


銀行員の視点で、企業の社長さんは銀行で融資を受ける際何を注意しなければいけないのか。

また、融資を受けている間に何をしたらNGなのか。具体的な話が随所盛り込まれている。

例えば決算書などの財務に関する書類を銀行に提示するときに「お化粧」をすれば、だいたいバレる。

といったような形で何故NGになってしまうのかを説明している。


銀行とうまく距離を保つ方法や銀行員がどこまで見分けることができるのか。

銀行員と社長さんの関係を円滑に進めていくうえでの解決策が見つかる本である。

0.著者がこの本で伝えたい3行メッセージ

銀行員はお金よりも名誉が大事

銀行員にとっての最大の焦点は、債務超過か否か

どの銀行とも割り切ったお付き合いを

1.導入文:タイトルや著者紹介を見て云々

この本の著者である篠﨑 啓嗣(しのざき・ひろつぐ)氏は、実際の元銀行員である。

また、現在でも中小零細企業の再生のために活発的な活動をしている。


そのストレートな物言いで、銀行とは?銀行員とは?といった深い内容を切り開き
、クライアントを導く情熱的なコンサルティングスタイルで支持者も多い。

そんな著者が教えてくれる銀行と企業の関係を覗いてみたくなり、この本を手に取った。


社長でも何でもない自分でも、従事している会社のシステムの一環を理解する上で大切な知識が盛り込まれている。また、金融関連の本であるにもかかわらず、とても読みやすいところもこの本の特徴である。


もしも何十年か先に自分が会社の重役として、機能しなければいけなくなったときに必ず役立つ銀行の裏側と銀行員という人柄の主な性質を理解することができる。


この本は、誰でも読める銀行と企業の付き合い方の指南書である。


2-1.要約①:まえがき、はじめに

銀行員はまさしく武器商人であると私は思っています。

自分たちの武器が売れるのであれば、敵味方に関係なく武器を売って売って売りまくります。


銀行のことを、いわゆる「悪代官」「両替商の悪徳商人」といったイメージでお考えの社長さんもいるかもしれません。

ですが、決してそんなことはありません。銀行は、企業にとって一つの取引先にしか過ぎません。


銀行員を経験したことのない人は、銀行員の気持ちを理解することはできないでしょう。

その逆で、銀行員は経営者の気持ちを理解したいと思っていても理解できません。この両者が相互にわかり合えるのであれば最良なのかもしれませんが、銀行も中小企業も置かれた立場があり、その立場が変われば考え方も変わるのは当然のことだと思います。

だから、私は誰から何と言われようとも、本書のような本を書いていこうと思っているのです。


2-2.要約②:本文


第一章 
社長さん、銀行員だってじつは結構大変なんです!


01 改めて認識しておきたい「銀行」のこと 
<銀行だって「利益」がとっても大事なのです>

銀行員は利益を出すために日々奔走しています

銀行は、公共性の原則と安全性の原則をベースにして、利益を出し続けることを要求されている機関なのです。

ここ数年の傾向として、財務内容が良くない企業(つまりは赤字企業)が多いため、融資を出す先がない。財務内容が良い企業は、自前のお金で回していけるから必要以上にお金を借りない。


なので、預かったお金と貸したお金の金利の差額のみでは利益を出し続けることが厳しくなってきています。

といった理由で、銀行もいろいろと工夫をしているのです。


02 銀行の利益は、こんなところからも生まれる
<利益の基本は、手数料>

手数料収入を稼ぐため、たゆまぬ努力と工夫を凝らす

ATMの手数料、振込手数料、不動産担保設定手数料といったものです。

銀行の売上は「役務収益」と呼ばれ、すべて「手数料」です。


いまから15年くらい前までは担保設定手数料という存在自体がなかったのですが、どうにかして手数料収入を増やそうとして取るようになりました。担保不動産を査定するための手数料なのですが、利用者、つまり社長さんたちから大変に評判のよろしくない制度です。


03 銀行で売っているもの、こんなもの、あんなもの
<金融商品は当たり前、中には驚くようなものもある>

「その他業務」で収入アップをはかる

銀行の業務内容の柱は、

  • ①預金業務
  • ②為替業務
  • ③融資業務

これが、3大基幹業務と呼ばれるものです。


さらに、「④その他業務」というものがありまして、ここが先ほどから申し上げている「手数料」を稼ぐ柱です。

その他業務の代表は、

投資信託、生命保険、住宅ローンを組んだ人に対しての火災保険等。

ちなみに、一番儲かるのは生命保険。
変わり種としては、船舶とか骨董品でしょうか。


かつてお金持ちだった人の担保として押さえているモノを、別なお金持ちに売って相殺する。誤解を恐れずに言えば「質屋」的な…


さらに、自行の株も売っています。

売るといっても証券会社を紹介する形になります。銀行も株式会社ですから、優良株主を増やしたいのです。

累積投資という毎月5万円なら5万円ずつ買っていただくタイプをオススメすることが多いです。それならば、無期限に買い続けていただけるわけで、安定株主の出来上がりです。


商品によって販売目的が違う

というようにいろいろな商品を売ってはいますが、その目的は違います。具体的には、

  • ①手数料収入が目的の投資信託、保険
  • ②自行の優良株主を増やすことが目的の自行株
  • ③現金を集めることが目的の社債

があります。

なお、担保動産、不動産を売る目的は、借入の債務圧縮です。


04 銀行は金融庁に見張られています
<金融庁対銀行の構造は不変です>

基本は「目の上のたんこぶ」だが、ときには利害が一致する

「金融円滑化法が終わったけれど、改善計画を出している企業については引き続きリスケしてあげなさい、でも融資は出さないようにしなさい、でも融資を出すことで業績が良くなるなら出してあげてもいいかもよ…」と金融庁は言っています。


何を言っているのか、わからないですよね。

厳しくするの? 緩めるの? どっちなの?


でも、ここに関して銀行と金融庁のベクトルは、ぴったり一致していたわけです。「二枚舌」ということで。


どんなふうに見張っているのか?

基本的に年に2回。12月末で締めた後の1〜2月に取り組む本査定、6月末で締めた後の7〜8月の中間査定の2回です。この2回の査定時に、各行は取引先すべての「自己査定」を見直し、その結果を金融庁がチェックするという構造です。


もっと直接的な見張りもあります。

2年から3年に1回、金融庁の「金融庁検査」というものが行われます。


ちなみに、日銀も銀行を管理しているので、「金融庁検査」のほかに「日銀考査」というものもあります。銀行は1年おきに金融庁か日銀に現場回りをされている感じです。


エリート対エリート、プライドをかけた戦いと言っても過言ではない

では、金融庁は提出された書類をどうするのか。

書類の束の中から、いくつかピックアップするわけです。基本的にはすべてに目を通すのでしょうが、すべてを同じように細かく見ることはいくらなんでもできません。検査が入るときは、国家公務員一種資格を持っているスーパーエリートが銀行に赴きます。


頭取が最敬礼をしている中で、肩をパーンと叩いて「これから3週間、よろしく」といった感じで開始です。

セレモニー後に国家公務員二種の実働部隊がやってきて、あれはどこだ、これはどこだの大騒ぎ。男同士、プライドをかけた戦いの幕開けです。


銀行にとって金融庁は警察よりも怖いものだと思います。


05 何かあったら金融庁に駆け込む
<銀行の逆鱗に触れるだろうが、ひるまず交渉を>

権力には権力を

銀行にとって金融庁は目の上のたんこぶです。

銀行がある種の権力を振りかざすのであれば、その上をいく権力者に訴えかけるのは交渉としては当然のことです。


注意点は、金融庁に電話をするときは、絶対に感情的にならず、事実をありのままに理路整然と伝えること。

感情的に電話をしても、単なるクレーマーと思われ取り合ってもらえない危険性があります。冷静に伝えること。これがポイントです。


「非」がなければ言ったもん勝ち

非がないのであれば、金融庁へのクレームはつけたもの勝ちと一言ってもいいかもしれません。

ただし、金融庁が取り合ってくれるかどうかは、ケースバイケースになってしまいます。少しでも取り合ってもらう確率を高めるためには冷静を保つこと。


銀行員は、ある意味、企業の生殺与奪権を握っているわけです。

本当にやばい、このままでは潰されてしまう! というところまで追い詰められているのであれば、迷わず金融庁に電話してください。


06 銀行の組織について
<基本的には一般企業と同じか、それ以上にドロドロしている>

利益を出す人=権力者とは限らないところも一般企業と同じ

一般の企業に比べると、公共性と安全性を求められる点が違いますが、利益を出さなくてはいけないのは同じです。

ですから、やっぱり偉いのは、基本的には銀行に利益をもたらしてくれた人です。ただし、偉いと言えば偉いけれど、利益を出す人=実権を握る人とは限りません。


純新規融資先で借入期間長期で保証協会付き

これが一番ポイントのつく融資です。

銀行にとって不良債権の積立が最も少なくて済むわけですから、これを5年、10年、15年と続けていけば、支店長。


最初は野心がなくても、芽生えざるを得ない構進

支店長になると世間が白でも、俺が黒と言えば黒、ということが通る世界です。

いまの20代は出世意欲があまりないと言われていますが、30代になる頃にはきっと染められているでしょう。どんなに人柄が良くても、権限がなければどうにもならない。それが銀行という組織なのです。


07 担当者がOKを出しても上が通さないことはある
<融資決裁を出せるのは支店長だけだから>

融資が下りるプロセスと支店長の関係

すべての責任は支店長にかかります。

だから、危ない案件には、イエスと言えないのです。


担当者が借入申込書を上げたならば、その上長へ、そして、またその上へ等、経路は金融機関によって違うこともありますが、最終的に決裁をするのはすべて支店長です。

支店長が首をタテに振らなければ、次のステージの本部審査に行くこともなければ、もちろん融資が出ることはありません。


​​担当者が「やる」と言ったのに、ひっくり返されてしまったら

本店に電話をするしかありません。

それでもひっくり返すことは難しいかもしれませんが、泣き寝入りするより、はるかにいいのではないでしょうか。

「総合的に判断して今回は融資は出せません」と言ってくるはずです。そう言われても、そこで終わりにしないこと。

なぜダメだったのか理由を聞けばいいのです。その中で、もしかしたら次につながる攻略法が見えてくるかもしれません。


銀行員はノルマと業務に追われて経営や各業界の事情を勉強する時間がないものと思つてください。


08 支店長は絶対です
<支店長の仕事と責任について>

銀行員はお金よりも名誉が大事

支店長にはその支店内で起こることに対する責任と権限があります。

特に人事権は絶大です。

絶対的権限を持つ支店長ですが、行員が悪さをしないかどうか見張っていなくてはなりません。

もし悪さをしたら連帯責任です。管理不行き届きで、クピにはならなくとも、出世に影響することは間違いないでしょう


支店長業務が大変かどうか、私は経験したことがないのでわかりませんが、夜も眠れないという話は聞いたことがあります。

数字が目標に達していなければ胃に穴が空くような思いをするらしいです。ストレス耐性が強い人が支店長に向いているのでしょう。


社長と支店長の適切な距離感

支店長が会社に来てくれる、または支店長がニコニコ顔で出迎えてくれる…全然OKだという証拠です。

逆に「何しに来た、武器商人」とでも言って言葉のあやを楽しむくらいの余裕を見せてあげてください。


支店長のタイプを見極め、付き合い方を変える

支店長は大きく分けると2つのタイプに分類できます。

プッシュ型プル型です。


いまだに体育会系イケイケのノリで支店長にまで昇る人がいます。これがプッシュ型であり、外回りで実績を上げてきたタイプ。

逆は品行方正、細部までキチキチとつめるタイプ、プル型です。融資係の経験が長く、実績を上げてきたタイプ。


会社と付き合いのある支店長がどちらのタイプかを見極めて、付き合い方を変えるくらいの柔軟さが社長さんにはあったほうが得でしょう。


09 支店長が見ているのは「本店」での自己評価
<「店格」と本店でのポジション>

どの格の店の支店長になるかが問題

ベッドタウンの支店長と、都内商業地の支店長では格が違います。


本店に行ってもそのポジションが全然違うのです。

もちろん、都内商業地の支店長のほうが上です地銀も同じです。農村地域の支店長は新米、本店で言ったら課長。

商業地域には部長級の支店長や役員の支店長があたることになります。

決して本店が一番いいというわけでもありません。本店に行けば行ったで、偉い人がたくさんいるから、大変と言えば大変です。


お店の格で金利も違う

出店エリアによって金利は違います。

例えば、都内の商業地にある店舗とベッドタウンにある店舗とでは、その役割が違ってきます。


ベッドタウンの店舗は預金を集めるためにあるので、融資残高は少ないはずです。また、ベッドタウンは預金を集める店舗だから現金があるけれど、都心部は預金より貸出額が多いといった逆転現象が起こることもあります。

そういったときは、ベッドタウンの店舗から都心部の店舗にお金を動かしてまかなうといったこともされています。その指示をするのが本店といった具合です。


10 支店長にもある「ノルマ」
<支店に課せられたノルマを達成できないと、どうなるか>

ノルマはトップダウンで容赦なく課せられる

各支店には半年に一度、ノルマが与えられます。

途中報告段階でノルマに達していなければ、地域を統括するブロックの支店長から、まず責められます。


ノルマを達成していなければ、支店長は、まず母店長から、これでもか、というくらいやられます。なぜかと言うと、その人の上には担当役員がいるからです。

母店長は担当役員にやられ、担当役員はつまるところ頭取にやられることになるわけです。

だから、期末になると、銀行挙げての超お願いセールスが始まるのです。


出世の道を死守するために

男と銀行員を殺すのは簡単で社会的地位を奪えばいいだけ。

自分の社会的地位を守るために、銀行員は必死になってセールスするのです。

支店長は絶対的な権限をもってして、行員たちにゲキを飛ばすのです。


11 銀行員の転職事情
<はっきり言って、銀行員は銀行以外では使えない>

かつては銀行→保険セールスが定番だったが

平成15年くらいのときは、銀行を辞めた後、多くの人たちが生命保険会社に転職しました。でも、いまは転職しないでしょうね。

銀行でも保険を取り扱っていて、保険が売れないことがわかってしまったからです。保険のスカウトマンには騙されないぞ! という感じです。


銀行バッジの効力は、外して初めてわかるもの

一般企業にとっても銀行員は使えません。営業でも使えませんし、経理ができるわけでもありません。

銀行員は、銀行バッジによって仕事をしているのです。

でも、バッジの効力は外してみて初めてわかるのです。

バッジをつけた銀行員の飛び込みは強いのですが、バッジの力だと思わず、勘違いして辞めてしまうと大変な目にあいます。


ヘタな転職は考えないほうがいい

一般の窓口をしていました、融資をしていました、なんていう人は行く先はありません。使えないです。給料とプライドばっかり高くて。


だから、銀行員は転職を考えないほうがいいのです。

ポイントを地道に稼いで、目指すは一国一城の主、支店長。軽い気持ちで転職は絶対に考えないほうがいいです。銀行で生きるのも一つの人生です。


一般企業は潰れたら再就職が難しい。

でも銀行は合併されても拾ってくれる先はあります。出世するかどうかは別ですが。

銀行員という仕事には、男のロマンと悲哀がつまっているのではないでしょうか。


12 銀行員は、流れによって絞ったり貸し込んだり
<融資バブルはまた来るのか?>

蛇口の締め時、緩め時

いまでも、内容のいい会社に対してはジャブジャブです。

でも、国が「万が一不良債権になっても、国が肩代わりしてあげるから、企業にお金を貸しなさい」という号令を出さない限り、内容問わずジャブジャブということは、もうありません。

そこまでゲキが飛ばない限り、銀行は怖くて蛇口をひねれない。


貸したくても貸す先がない。 というのが銀行員の本音では?

ニ極分化がさらにくっきりしてきでいます。

ダメなところは見なかったことにして、いいところには目をキラキラさせて、「借りてくれ、借りてくれ」って支店長も当然出てきます。

期末依頼といって、支店長自らが「借りてくれ」って訪問します。


いまは潰れる会社は潰れろって言っているようなものですから。

リスケ交渉に行っても「潰れてしまえ」って感情的に銀行員が言ってしまったりするのですから…。


13 金融円滑化法が終了して…。
<銀行員からしてみたら、迷惑な法案でしかなかったのではないか>

終わっても、なお迷惑

金融円滑化法終了間際、某メガバンクでは「リスケは見なしで継続します」というA4一枚の紙を配っていました。さぞかし迷惑だったでしょう。


とにかく現場の行員にとってリスケは迷惑極まりないものでした。リスケをしたところで、一銭の得にもなりません。

担当貸出先がリスケになっても担当者にマイナス評価がつくことはありません。仮に潰れたとしても、マイナスにはなりません。

潰れただけでクピになったら、多くの銀行員はクピになってしまいます。銀行は、企業は潰れないものとして融資を出してはいるのですが、事実は逆。企業とは潰れるものですから。




第二章 知らないと丸裸!? 
銀行が御社をみるポイント


14 銀行員に決算書を提出すると…
<銀行員は決算書を「読め」ない>

銀行が言う「決算書」と、社長の「決算書」は概念が違う

「銀行員は決算書が読める」と皆さん思っているかもしれませんが、じつは銀行員は決算書が読めません。

一般社会で呼ばれている「決算書」と銀行員が言っている「決算書」は別物であると思っていいくらいだと、私は考えています。


それでも、銀行は企業に対して決算書の提出を求めます。

読みもしないのに不思議です。彼らが決算書を求めるのは、実行後の貸出管理をしたいからにすぎません。

これが銀行の銀行による銀行のための自己査定と言われているゆえんであり、世間一般が考えている銀行の格付と言われているものです。


銀行内での決算書の管理方法

銀行員に決算書を渡すと、コピーを本部に送ります。そして本部でその内容が入力されます。入力されて、修正をかけていくというイメージです。


一方、支店では、お客様からお預かりした決算書をコピーしてファイルします。融資の口数が3口、4口とあれば個別ファイルを作って背番号をつけてファイルします。借入の稟議等、融資を出して返済が終わるまでずっと取っておいてあります。


融資係などで非常に優秀な人で変化に気づけるような人の中には見ている人もいます。でも、普通の人は見る時間がないから見られない。私が銀行に勤務していたときは、自分の担当は自分で財務登録していました。


15 銀行員、決算書をまずはこう見る
<格付けを決めるための決算書>

格付のためにも融資のためにも「債務超過か否か」をチェック

いろいろな所で語られていますが、格付は、大まかにいうと5つに分けられています。

  • 正常先
  • 要注意先
  • 破綻懸念先
  • 実質破綻先
  • 破綻先

端的に言うと、破綻懸念先以下に認定された企業に銀行は融資をしなくてもいいことになっています。


では、破綻懸念先がどういう企業か。ここで決算書の登場です。

いろいろな項目がありますが、まずは貸借対照表の純資産の部。

ここが表面上、1円でもマイナスになっていたら、銀行員は腕組みして「社長、決算書の“形”が悪いですね」と言うわけです。


銀行員が決算書をもらったら、まず、「純資産」の部の合計、債務超過になっていないかどうかを見るわけです。

銀行員は、一生懸命スッピンを妄想します。つまり、現実に引き直して見てみるわけです。


16 「金融検査マニュアル」と格付
<格付解説は素人の手に負えるものではない>

金融機関によって金融検査マニュアルの「読み方」は違う

「金融検査マニュアル」という単語を聞いたことがあると思いますが、これが格付のための、大元の原本、格付のための取扱説明書です。


個別ですべての金融機関が、自分たちのオリジナルマニュアルを作っている。格付の仕方は、ズバリ、金融機関によって違うのです。

つまり、大元の金融検査マニュアルは、あえて、解釈できる幅を持たせているわけで、どうとでも読めるように書かれているのです。これを各銀行が独自の解釈をつけて運用しています。格付はプラモデルを作るよりも細かい。そんなに簡単ではありません。


  • メガバンク、地銀、信金・信組の順番で厳しさ度合は違う

格付の厳しさ度合で言えば、メガ、地銀、信金・信組。

そもそも、格付をする際は決算書の数字で判断する「定量」と、
融資先の経営者の人柄や取引先、保有設備や従業員に関する事項を見る「定性」の2つの軸が存在しています。


資金繰り表を作って、お金の動きを把握すること。とても当たり前のことです。でも、この当たり前のことができない社長さんが多いから、日本の企業の9割は実態では赤字だと言われています。


17 「お化粧」と「お化粧落とし」
<銀行員は「スッピン」を妄想する>

銀行員は使途不明金が許せない

代表的なお化粧ポイントは、まず売掛金。また、在庫といわれる商品。これも2カ月以上になると売れない商品がそのまま寝ているのではないかと考えます。


次に資産勘定科目の3悪。貸付金、恒払金、貸付金に対する未収の利息。

この3つは別名、使途不明金とも呼ばれます。


三つの勘定科目に融資金が使われることを極端にイヤがります。

もし、わかったら「許さない!」と思っていると考えておいてください。


設備資金の場合は、設備に使ったか・とうかは翌年の決算書を見ればわかります。該当設備が増えているかチェックするだけです。運転資金というのはくせ者です。

貸したお金で使途不明金が賄われるなんて、とんでもない会社だと怒り心頭です。

適正に返しているならまだしも、額が大きかったり、増えているとかなら、お前らふざけるなと、銀行員は思います。


18 決算書は誰のため?
<銀行員のために決算書の数値にこだわるのは本末転倒>

経営をより良くするために、決算書はあるはずなのに

決算書は何のためにあるのか…。私は社長のためにあると思っています。

本来ならば、まず総資産と売上高の関係を確認します。次は流動資産の合計と固定資産の合計の割合を見ていきます。

銀行の場合はパーツパーツで見ていきます。全体観で見ないのです。彼らは、結果論として、こんな形で出たという見方しかしません。


本当は社長にとって格付なんて関係ない

裏を返せば、社長にとって格付なんてどうだっていいんです。

経営がどうか、ということに注力すれば本当はいいはずなんです。


銀行員の言う決算書とは本質的なところではズレているんです。銀行が望む決算書は、見た目だけが良くてじつは不健康なファッションモデルと同じこと。数字はウソをつかないと言われていますが、ウソをつきます。「見方」ですから。


19 社長が気にする「黒字」か「赤字」か
<銀行員はそれより気になることがある>

くどいですが、銀行員にとっての最大の焦点は、債務超過か否か

ぶっちゃけてしまえば、債務超過にならなければ、まあ良しと見てくれます。


債務超過でないことを一番に見ますが、本業の利益である営業利益がまったく気にならないと言えばそうでもない。

社長さんには、企業の総合力と言われる実態の経常利益も、もちろん気にしていただきたいものです。

債務超過になる恐れがあるのなら、特別損失の出し方は気をつけないと銀行に誤解される可能性が高いので注意してください。


20 二期連続赤字になると融資は受けられないのか?
<金融検査マニュアル上では融資をしなくてもいいことになってはいる>

「絶対に」受けられないわけでもない

二期連続で営業利益が赤字になったら融資しなくてもいい、と金融検査マニュアルには書かれているということです。金融検査マニュアルの「解釈」の仕方は銀行によって違いますから、「絶対に出ない」というわけでもないでしょう。


  • だからと言って「お化粧」をしてはなりません

皆さん、こうなりたくないがために、お化粧をしてしまう。でも、バレます。どうせバレるのであれば、やらないほうがいいのです。下手をしたら捕まってしまうほどの「罪」なのです。


21 「お化粧」はどのくらいバレているものなのか
<7〜8割くらいはバレていると思ったほうがいい>

  • 総勘定元帳と突き合わせられたら一発です

銀行員がお化粧を見抜こうとしたとき、「総勘定元帳」と突き合わせたら一発でわかります。ただ、総勘定元帳を出せと言ってくる金融機関はめったにないとは思います。言ってくる可能性があるのは政府系金融機関でしょうか。税理士の先生からしたら、こんなことをされてはおまんま食い上げです。ちなみに税理士の先生たちは税務署は怖くないらしいです。粉飾で黒字決算にしているケースが多いわけで、つまりは、税金を収める手助けしているわけですから、税務署的にはウエルカムです。でも、銀行に睨まれたら終わりです。


  • 銀行員が最も忌み嫌うお化粧手口

お化粧は麻薬と同じで、一度手を染めてしまったら、掻け出すことが困難です。

お化粧にはいろいろな手法がありますが、現金預金の改ざんについては、銀行員は絶対に許しません。彼らの仕事の一つは「お金を合わせる」ことですから。ちなみに、皆さんの手口はだいたい決まっています。売掛金、在庫の棚卸、貸付金、仮払い、減価償却をするかしないか。取引先に依頼して、「これ、請求立てるの1カ月待って」とかそういうことは、セーフです。


22 それでも気になる格付けが決まるタイミング
<ズバリ、チャンスは年に一回>

  • 12月の本査定が勝負どころ

自己査定は年に2回ありますが、査定に影響するのは本査定と言われる12月。年に1度しかそのタイミングはありません。融資を受けたいがために決算時期を変えるのはやめてください。


  • 決算着地点を冷徹に見極めておく

決算が9月の会社は試算表がいりません。7月とか8月の会社は試算表がいる可能性があります。3月決算の会社は、試算表と着地予想を聞かれます。大きなチャンスは年に1度。そう思っておいたほうがいいですね。


  • 債務超過はどうしても厳しい

実態として債務超過である企業はちょっと厳しいです。経営改善計画書を出していれば10年待ちますよ、というのが最近の方針です。条件変更していれば、決算内容が良くても要注意先です。


  • 銀行によって見方は違う

銀行によって基準は違います。大きな相違点は、定性と定量の見方です。


23 金融円滑化法のポイントは格付だった?
<銀行と企業を守るためにあった金融円滑化法>

  • 格付を下げなくていい口実になっていた

企業は、為替相場、原油高、政権受代によるインパクトを受けるものです。とくに中小企業となれば、そういったことで決算書が傷みやすい。

中小企業の場合、スケールは小さいけれど、だからこそ、ちょっとした外部環績の変化で債務超過にもなりやすいのです。日本はバブルが崩壊した後、過去も2回で信用保証協会の無担保の50兆円の枠を作ったんです。そこでリーマンショックが起きて返済も止めてくれた。どれだけ中小企業を助けてきたことか。


24 アウトだったリスケ、セーフだったリスケ
<商売の付加価値について考え、生産性を上げていけるならセーフ>

  • 厳しいようですが、御社の「商売」は存続させるだけの価値はありますか?

外部環境の悪化による企業価値の毅損が激しすぎる。それならば、しっかりと幕を下ろしたほうがいいのです。この実態をわかってもらわない限り、中小企業が生き残る方法はありません。ちなみに会社は赤字では潰れません。でも、お金がなくなれば潰れます。

売上の流れと粗利の額(年商10億円以下の会社であれば組利率でなく額) の推移を見ながら、自分たちの商売に付加価値がどれほどあるのかをきちんと見据えたほうがいいのです。




第三章 要注意! 銀行員の甘い言葉


25 銀行員による進言・甘言、あんなこと・こんなこと
<「まさかの坂」で手を差し伸べてくれるか、手放されるか…>

  • 出世の道具として使われないように!

例えば提案一つとっても、その内容が、どんなに企業や社長にとって意味がなかろうが、お構いなしの状態です。

銀行員もいち営業マン。目の前にノルマがあれば、それを達成しなければならないし、自分の出世や保身をはかってしまうもの。


26 ザ・融資 プロパー編 その1

Q: メガバンクの支店長が直々に会社に訪問。全ての融資をうちで一本化してくれないかと打診されたのだが…
A:絶対にやめたほうがいいと思います

万が一返済を止めなくてはならないような事態が起きたとき、それまで「メインバンク」と言ってきたところほど逃げていきます。

では、なぜこんな甘言をわざわざ支店長が出向いて言ってくるのか。数字が達成していないから、トップセールスを行わざるを得ない状況になっているのでしょう。


融資に関しては3つの項目で見ていきます。月末残高の「末残」、6カ月の平均残高の「平残」、そして期中の平均残高の「期中平残」というのがあります。当然平残は毎月見られます。

最も見られるのは期中平残とくに3月、9月が見られます。万が一、9月に一括で返済したいなんてお客様が言ってきたら支店長は、真っ青です。

逆に言えば、融資を受けたいと思った場合は、9月末、3月末は審査を緩める可能性があるので、申し込みのチャンスかもしれません。


27 ザ・融資 プロパー編 その2

Q: 現在、プロパーで2000万円の融資を受けている。一旦返済したら、さらに金利を下げて倍額融資したいと提案されたのだが…。
A: ポイントは「金利を下げる」という一言です

借入の期間にもよりますが、一度返してもらってさらに倍額を融資することで、担当者のポイントは確実に上がります。

需要がないのであれば、乗ってあげる必要性はまったくありません。逆に「金利を下げる」という一言がなければ、絶対に乗ってはいけません。やわらかく貸し剥がしをしているのと同じです。返して欲しいと言っているのと同じです。


そのときには「一旦返済してもらった後で、簡単な審査をしてからお出しします」という言葉がつくことでしょう。これを「タマテン」と言います。私自身はしたことがありませんけれど、やっている銀行員は少なくないと思います。

こういう提案があって、借りてもいいなと思ったら、自社の格付を聞いてみること。


正常先の中のどのランクにいるの? と聞いてみること。

あとは条件。当然プロパーだよね? 金利下げるって具体的にどのくらい下げるの?

としっかり聞いてください。

さらに、最初に借りている分がどういう状態だったのか。金利、借入期間、保全。すベて良くなっているのならいいでしょう。


28 ザ・融資 プロパー編 その3

Q: プロパーで3000万円融資。最初の半年間は元金返済0円でいいという提案を受けたのだが…。
A: 設備投資用ということなら、聞いたこともありますが

こういった「商品」を開発でもしたのかどうか:::。そうでないとしたら、借りて欲しいがために、半ばでっち上げで揺さぶりをかけてみたのではないでしょうか。社長さんは、「評価してくれてありがとう」とでも言っておけばいいでしょう。


29 ザ・融資 プロパー編 その4

Q: 超短期、3000万円を1%台前半でかりて欲しいと頼み込まれた。結局、手つかずで返済。会社にメリットはあったのだろうか…。
A: 新任から半年以内なら恩を売ったかいがあるかもしれません

本当は銀行員だって、異動になんてなりたくありません。好きな社長さんがいたら、ずっとその人と一緒に商売をしたいと思うものです。

でも、銀行という商売の特性上、公正中立な立場でいなければいけない。基本的には銀行に恩を売っても恩返しは期待しないほうが身のためです。特に3年を過ぎた担当者には要注意です。いつ異動になってもおかしくありませんから。


30 ザ・融資 プロパー編 その5

Q: 旧政府機関からプロパーでの融資セールス。けれど、自社とは全く関係ないエリアの支店。これ以上、融資先を増やす気はないのだが…。
A: ぜひ、前向きに検討していただきたいです

これからは戦略的に銀行を選択していくべき時代です。中でも、商工中金など旧政府系と言われる金融機関は5年とか7年の長期、しかも無担保な上に固定金利で融資を出す金融機関です。金利だって2%以下で出る可能性もあります。戦略的に入れておいていいでしょう。

旧政府系から融資を受けられているということは、クリーンな経営をしているという証しにもなるわけです。他の金融機関が三つ指ついて「うちからも融資を受けてください」と言ってくることになると思います。ここは一つ、戦略的に融資を受けていただきたいと思います。


31 ザ・融資 保証協会編 その1

Q: 古くから付き合いのある銀行。保証協会を使った融資を受けているが、あらかた返済が終わっている。今後の融資の提案として、再度、保証協会を使った借り挽えを提示されたのだが、この話に乗るべきか否か迷っている…。
A: 事情があるのかもしれませんが、ずいぶん失礼な行員ですね。

銀行は融資の途中段階で資金を返済されることを嫌がります。ただし、保証協会の枠を行使した借り換えとなると話は微妙に違ってきます。自分たちだけの都合で無理に借り換えを進めるような担当者なら、机パンパン叩いて追い返します。よほどの事情がない限り、こうした話には乗らないでください。


32 ザ・融資 保証協会 その2

Q: 地方銀行の支店長から「保証協会の枠はいざというときのために使わず取っておいたほうがいい」とアドバイスを受けた。なるほど、と思ったのだが:::。
A: ごもっともです!

もし、その銀行からプロパー融資を受けているのだとしたら、その支店長は、とてもまともな支店長だと思います。でも、そこからプロパーでも保証協会でも、とにかく融資を受けていないのであれば、融資を受けて欲しいがための誘い水かもしれません。この支店長の言うとおり、プロパーで借りられるうちは保証協会の融資枠は手をつけないほうが絶対にいいです。

商売はキレイごとでは済まない世界です。理念と現実、そのバランスが経営には必要なのだと思います。


33 ザ・融資 当座貸越編 その1

Q: メガバンクから当座貸越で借入をしている。最近、借入の限度枠を倍額にしないかと言われたが、真意がつかめない。
A: 追加で「対価」を遠回しに要求されないのであれば、倍額にしてもいいのでは?

特に追加で「何か」を直緩的にでも間接的にでも要求されていないのなら、私個人としては、業種によってはしてあげてもいいのではないかと思います。なぜ銀行員がこんなことを言ってくるのか。答えは簡単です。今期末依頼ができるから。

審査結果が悪ければ使った分を一括で返してくれと平気で言ってくる。返せれば何も問題ないですが、返せなければ分割で返すことになります。すると新規融資に影響が出てきます。

容が悪くなってきたときに、思いつきり枠いっぱいに借りて、別口座にお金を移して運転資金として確保する。そして当座貸越のほうは条件変更する。これこそ、「借金も財産」の典型例です。

もし仮に、銀行から滑額を言ってきたにも関わらず、担保の強化を言ってきたら。原則そこまで図々しい行員も珍しいかもしれませんが、言語道断です。


34 ザ・融資 当座貸越編 その2

Q: メガバンク位当座貸越口座がある。最近、他行からも開設を依頼されている。当座貸越はいつ解約されるかわからず、これ以上増やしたくないのだが…。
A: ちょっと腹黒くなって作ってみてもいいかもしれません

当座貸越口座は、一行作れば、うちもうちもと言ってくるのは当然です。

当座貸越口座なんて、なかなか簡単に作れるものではありませんから、言われるうちが花と思ってもいいかもしれませんよ。


35 ザ・融資 社債発行


Q: プロパー酷資の代替え案として社債の発行を勧められた。過去に社債発行の経験もなく、この結に乗っていいのか判断がつかない。
A: ズバリ、手数料が欲しいだけです。乗る必要はありません

勧める理由は、銀行の手数料目当てです。長期融資は、安定はしているけれど、少しずつしか金利収入はありませんそれが社債発行となると前取りで一括で入ってくるわけです。ヘタをしたら役務収益が足りないぞ、ここは一発、社債発行でも持ちかけてみるか、なんてことになるのです。

これが、上場企業のような転換社債ならばいいですよ。ある程度、収益が安定している会社でないとできないということも銀行はわかっていますから、社債発行提案は評価の証しとでも思っておくくらいで十分です。


36 ザ・財務チェック その1

Q: いままで、試算衰の提出を求められたことがない銀行から、鼠算衰をリクエス卜された。なぜなのだろうか、不安…。
A: 状態が良ければ融資のネタ探し、悪ければマークされているかもしれません

内容が良ければ融資の新しいネタ探しのため。逆に内容の悪い先、延滞していたり、月中延滞が2〜3カ月続いている場合は、マークしろと言う支店長もいるでしょう。


37 ザ・財務チェック その2


Q: 流動資産をチェックした銀行員が「これだけあれば、まだまだ貸しますよ〜」と言う。「これだけあれば」の「これだけ」とはどの程度なのか? 逆に考えるとなくなったら一気に冷たくされるのだろうか…。
A: そうですね、月商1カ月分を分割できたら手の平を返されるかもしれません

銀行員は現金、預金を合計した手元流動性を見ています。ここが、月商1カ月分以下になったら基本的に貸したくない。なぜなら、返済してもらえなくなる可能性が高まるからです。決して、1カ月を割ったからといって融資をしなくなるわけでもありません。売上と利益が上がっていて、借金を減らすために現預金が減っているということならば、逆に融資をしたがります。


38 ザ・財務チェック その3


Q: 赤字決算を出したときに、複数の銀行から様々な皮応があった。特に多かった提案が、保証協会融資の話。概ね、これからも継続的なお付き合いをしますという野意的な反応で、中には「私たちが支えますのでご安心を」と話す銀行もあったが、こうした話をどこまで信じていいのかわからない。
A: あたたかい言葉も、財務内容次第で一変します

そのときに狙い目となるのが、保証協会を使った融資です。喉から手が出るほど保証協会の枠が欲しい、というのが銀行員の本音。財務状況が悪くなれば態度は一変します。決して、言われたとおりに「安心」だけはしないでください。


39 ザ・財務チェック その4


Q: 銀行員から財務状況を確認したいからと、あれこれ質問をされた。特に断る理由もなかったため素直に答えたが、何か釈然としない。
A: やり手行員が丸裸にしようとしているのかもしれません

この担当者、銀行の中では評価が高い人かもしれません。

銀行通帳のコピーを取らせてと言ってなめるように見たら、お客様は銀行員を信じてしまいます。羊の皮をかぶったオオカミです。

「自分で把握していますけど、何か?」と突っぱねればいいだけです。銀行なんかに100%出す必要はありません。


40 ザ・お買い物勧誘 その1


Q: 保険商品を猛烈にプッシュされる。年間500万円一括払い、数年後に返戻率100%以上、半額損金3 悪いものではないかもしれないが、その気はない。
A: 事業融資を出している銀行が、保険商品を売ってはいけないのです

覚えておいていただきたいのですが、銀行が事業融資を出している融資先に、死亡保障商品の生命保険を販売することは原則禁止です。

銀行での保険窓販については、日本社の大手生保会社が大反対したと聞いています。融資を受けながら保険に入るということは、融資を返せなかったときはクビを吊れということなのかと。


41 ザ・お買い物勧誘 その2


Q: ビルを買わないかと、複数の銀行から打診を受けた。一応話を聞くだけ聞くが、ろくな物件を持ってこない。どうしたものか…。
A: 利回り10%以上のオフィスビル以外興味なし、と言ってあげてください

「利回り10%以上のオフィスビル系がいい」って。飲食店は給排水の関係で臭いがつくし劣化が早いので、オフィスビル系をリクエストするようにしてください。そうしないと、社長の時聞がムダになります。会って話をするだけの価値がない。社長の役員報酬を時給にするといくらになるのかを考えて話を持ってこい、と言ってやりたいです。


42 ザ・お願い その1(ネット取引)


Q: 複数行からネット取引を勧められる。とにかく振込件数を増やして欲しい…という依頼も…
A: 銀行にとって手数料は大事な利益。でもスルーでOKです。

これは完全に手数料目的だと思います。さらに、銀行は1社当たりの総合採算というものを見てきます。どこの銀行も入金決済口座は持ちたがるものです。正直言って、融資取引だけでは銀行にとってうまみはありません。

銀行からしてみたら融資してあげているのに手数料収入が上がることは他行でやるなんておかしくないか? くらいに思っているものです。本来なら金利を払っているのですから、おかしくとも何ともないのですが。給料振込や支払振込など、毎月何百件もあるのであれば、手数料の引き下げ交渉が可能です。


43  ザ・お願い その2(電子手形決済会員)


Q: 複数のメガバンクから電子決済サービスを利用するために口座開設を要求される。リスクはないとのことで、付き合ってあげてもいいのか…と思っているが、手形決済をしていないので実際には不要。この話にはどのように対応したらいいのか決めかねている。
A: 使っていないなら、付き合う必要はまったくありません

本部指示でドブ板でやらせていることでしょう。付き合う必要はまったくありません。絶対にやらないほうがいいですね。


44 ザ・お願い その3(入金口座の開設要求)


Q: 融資を受けている足ガバンクe 入金口座はいくつかあるが、そのうちの一部はほとんど入金がない。他の取引先を回して欲しいと頼まれたのだが…。
A: 「なぜ?」と聞き返してあげてください

連帯保証人にもなって、どうかしたら個人の預金口座も入れている。それでもなお入金口座まで欲しがるのか、お前ら会社潰す気か、と私は思います。社長さんは落ち目の金融機関と付き合ってはいけません。そんな所と付き合ったら、悪い運気がうつってしまうから絶対にやめたほうがいいと思いますよ。


45 ザ・お願い その4(資金の移動)


Q: 融資付き合いのある信金。月末になると数百万をうちの口座に移して欲しいと拝み倒される。あれは銀行マンのノルマか何かなのだろうか…。
A:  支店長のための月末の帳尻合わせ。付き合ってあげ

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